教育年報1969年(S44)-206/241page

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 7 共済組合保養施設

 公立学校共済組合は、組合員とその家族のための福祉施設

として、全国各県に宿泊または保養施設を設置している。飯

坂温泉にある公立学校共済組合飯坂保養所、通称「吾妻荘」

も、保養施設の一つである。

 これら、宿泊、保養施設の運営については、共済組合各県

支部がその指導監督にあたっており、各施設とも経営は、独

立採算性によって行なわれている。

1 旧施設「吾妻荘」の運営状況

  昭和27年5月一般旅館を買収し、模様替えの工事を施工

 して、同年7月19日、伊達郡湯野町湯ノ上11(その後、福

 島市に町村合併等により、福島市飯坂町湯野字湯ノ上11と

 なる。)に、公立学校共済組合飯坂保養所通称「吾妻荘」を

 開所し、組合員とその家族の保健福祉の向上のために、施

 設の運営を行なった。

  数次にわたり施設設備の整備拡充を重ね、利用者の利便

 ならびに福祉の増強をはかり、20万人を越える利用者をみ

 たところであるが、施設の老朽かつ狭■のため会議室等の増

 築が不可能であったところ、共済組合本部において、宿泊、

 保養施設整備5カ年計画が企画され、「吾妻荘」も新装され

 ることになり、昭和45年2月27日、17年7ヵ月余の営業をと

 し、新施設への発展的解消を行なった。

  昭和44年度の利用状況は次のとおりである。

  利用状況一覧表

  組合員 組合員外 合計 利用定員
宿泊 8,417人 1,028人 9,445人 56.6%
日帰り 3,100 210 3,310 24.1

2 新施設「あづま荘」の新築工事完成

  宿泊、保養施設整備5カ年計画に基づき、昭和38年8月

 福島市飯坂町中ノ内5,188平方mの敷地を買収し、基本設計の

 検討を開始した。おもな新設経過は次のとおりである。

(1) 工 事 経 過

年月日 事項
43.2 ○設計監理業者決定
円堂建築設計事務所
43.11 ○地質調査工事
東建地質調査(株)
44.3 ○建築工事請負業者決定
建築工事〜戸田建設(株)
機械設備〜三建設備工業(株)
電気設備〜岡野電気工事(株)
44.3 ○起工式
44.8 ○湯泉引湯工事請負業老決定
(有)安斉水道工業所
44.8 ○厨房設備工事請負業者決定
富士厨房設備(株)
44.10 ○構内電設工事請負業者決定
東洋通信工業(株)
45.1 ○あづま荘開設準備室設置
45.2 ○器具備品購入業者決定
寝具〜(株)寝具のわたなべ
  電気器具〜中村光音社
45.2 ○県補助金交付決定
45.2 ○内装設備工事請負業者決定
(株)高島屋
45.3 ○家具類購入業者決定
(株)高島屋
45.3.31 ○全工事完了

(2) 建物規模・構造

 〇 会合棟  RC造地上3階建    延べ 1,216.82m2

 〇 宿泊棟  RC造地上4階塔屋1階建 〃  1,695.13m2

 〇 管理棟  RC造地上3階地下1階建 〃   621.85m2

 〇 職員宿舎 RC造地上3階建        460.52m2

 〇 車 庫  BC造平家建          80.61m2

        計                  4,074.93m2

(3) 客室内訳     (4) 会合室内訳

  客室 定員   室数 定員
普通客室 特別客室 1室当り
和室6畳 1   1 2 2 大会合室 1 115
〃8畳 17   17 3 51 小会合室 1 46
〃10畳 7   7 4 28 和会合室 1 102
〃12.5畳 1 2 3 5 15 3 263
洋室   2 2 2 4      
26 4 30 - 100      

(5) 投 資 経 費

 〇 土地購入費 13,423,670円 〇 工事費 274,172,000円

 〇 器具備品菅 22,938,000円 〇 創業費  8,421,000円

 〇 設計監理費 11,050,000円  計   330,004,670円

(6) 職 員 組 織

 〇支配人 1人  〇管理係 9人  〇業務係 15人

 〇調理係 5人            計   30人

 名称を公立学校校共済組合飯坂保養所"あづま荘"と決定し、

昭和45年4月30日開所式を挙行し、5月1日より営業を開始した。

       福島県教職員互助会事業概要

 昭和28年4月1日設立以来44年度で17年を経過いたしまし

たが、その間本会の事業も赤字解消の昭和42年度を契機とし

発展の一途を辿り現在では各種給付事業のほか一福祉対策と

して生活資金貸付金をはじめ互助会指定旅館利用会員に対す

る宿泊料の補助又は長期療養会員に対する毛布の見舞品及び

退職会員に対する医薬品セットの贈呈、夏季教育研修旅行参加会

員に対する参加費用の補助等の事業を実施、福利厚生事業の充実強

化を図ったところである。以下本年度事業内容は次のとおりである。

(1) 短期給付事業

                      ※研修旅行補助

 1) 医療補助金   205,847件  286,415千円 1人当5,000

 2) 死亡忌慰金     317件   1,584千円 円 77人

 3) 災害見舞金      37件   2,868千円 退職会員に対

 4) 出産見舞金    1,205件   1,435千円 する医療品贈

 5) 結婚手当金     601件   5,895千円 呈1人当

 6) 療養見舞金     110件    720千円 1,600円303人

 7) 会員厚生費     ※     1,269千円 指定旅館補助

(2) 長期給付事業               1人当 300円

 1) 退職金       679件   33,424千円 788件

 2) 医薬品補給給付金 3,463件   14,542千円 長期療養者毛

                       布見舞金1人

                       当1,500円42人

                       美術展覧会補

(3) 貸付事業                 助100,000円

 1)生活資金貸付金 貸付金 100,000円 585件  58,500千円

           〃   50,000円  30件   1,500千円

           〃   30,000円  5件    150千円

           〃   20,000円  4件    80千円

           〃   10,000円  1件    10千円


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