教育年報1970年(S45)-257/260page
3)全 体
ア、理科教育における研究課題
国立横浜大教授 関利一郎
イ、科学方法としての測定と数の利用
担当指導主事
5 高等学校現代化講座
昭和43年度より5か年計画で実施するもので、高等学校理
科担当教員に対し、理科教育現代化の考え方を理解させ、そ
れに即した指導法を修得させる。
(1) 期 日
7月7日(火)〜7月11日(土) 5日間
(2) 受講人員
68名
県立各高等学校の規模に応じて各校から分野別に2〜3名
受講し、5か年で県内各高等学校理科担当教員全員が受講で
きるように計画した。
(3) 講座内容と講師
1)物理班
ア、低温の物理
東京大学物性研究所教授 田沼静一
イ、磁気録音における交流バイアス発見の周辺
東北学院大学講師 遠藤十之助
ウ、シンクロスコープ、オシロスコープを用いる
実験
福島高等学校教諭 亘理尚寛
エ、運動量の実験 担当指導主事
オ、プランク定数の測定 担当指導主事
カ、円運動の実験とその指導 〃
2)化学班
ア、化学結合論における二つの側面
構造論とエネルギー論
東京大学教養学部教授 高橋■
イ、有機化合物の反応について
福島大学教育学部助教授 高取正之
ウ、比色法による錯塩の組成決定
福島高等学校教諭 蓬田道郎
エ、酸と塩基の実験とその指導 担当指導主事
オ、化合量の実験 〃
力、有機合成実験と薄層クロマトグラフィー
3)生物班
ア、自然保護と生態学(生態系の取扱い方)
東京教育大学名誉教授 下泉重吉
イ、超薄切片法による電子顕微鏡の観察
福島大学教授学部講師 松崎守夫
ウ、酵素作用指導の展開例
エ、遺伝教材の現代化
福島高等学校教諭 大越勝忠
オ、呼吸実験の定量的取り扱い 〃
カ、呼吸実験器の製作 〃
4)地学班
ア、最近の気象学と天文学の話題
東海大学教授 荒川秀俊
イ、地質図について
福島大学教育学部教授 鈴木敬治
ウ、岩石・鉱物教材について
保原高等学校教諭 入道正
エ、均時差の指導 担当指導主事
オ、地磁気教材の取扱い 〃
カ、薬品処理による鉱物の含有率の測定
キ、0・H・Pと地学教材
5)各班共通
ア、学習指導要領の改訂について
高等学校教育課 指導主事 大槻進
イ、理科教育課の現代化 担当指導主事
6)授業研究
ア、エネルギー
福島高等学校教諭 佐藤嘉男
イ、電気分解の法則
福島高等学校教諭 敦賀康男
ウ、植物の体制分化と生殖
福島高等学校教諭 平山宏
エ、鉱床
福島高等学校教諭 佐藤善紘
6 理科教材製作講座
理科教育における教材教具製作活動の意義はきわめて深い。
本講座は、受講者の製作活動に重点をおき、製作修理等の技
能を高め、教材の正しい取り扱い方に習熟させるとともに各
学校の実験機器具の充実をはかるもの。
(1) 期 日
小学校
第1回 1月26日(火)〜1月28日(木) 3日間
第2回 1月28日(木)〜1月30日(土) 3日間
中学校 12月1日(火)〜12月3日(土) 3日間
高等学校
ll月5日(木)〜11月7日(土) 3日間
(2) 受講人員
小学校 61名 中学校 30各 高等学校 20名
(3) 講座内容
小学校
ア、光学実験器
イ、線膨張試験器
ウ、簡易ミクロトーム
エ、放射比較器
中学校
ア、台車製作と実験
イ、タイマーの製作と実験
ウ、簡易分光器の製作と実験
エ、気体分子運動模型の製作と実験
高等学校
ア、放物体実験器の製作
イ、速度・加速度計の製作と実験
ウ、オシロ観測用アダプターの製作と実験
エ、講義と実験
東京都立小石川高校教諭 江渡明穂