教育年報1971年(S46)-088/255page

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番号 事件名 事件の概要 進行状況等
2 懲戒処分取消請求事 件(福島地裁昭和36 年行第9号) 昭和34年7月29日県立会津工業高等学校において県教育委員会 主催の中学校の技術家庭研究協議会が開催された際、当時県教組 両沼支部書記長白岩正吉外約30名が会場に侵入し妨害した。(イ) 昭和34年8月13日から16日までの3日間、上記白岩正吉が8月 14日から16日まで開催された県教育委県会主催の昭和34年度小学 校教育課程研究協議会について話し合いを求め、そのまま数度に わたる退去要請にかかわらず、県教委両沼出張所会議室にすわり こみ、同出張所の正常な運営を阻害した。(ロ) 昭和34年10月6日から9日 争点整理のための20数回の準備手続及ぴ県教育委員 会側の証人調が終了した段階である。昭和44年5月か ら原告側申請の証人調が行なわれたが、事件の内容が 四つにわかれ原告数、申請証人数を併せ約200人に及 ぷため、今後判決までには相当の年月を要する見込で ある。
3 時間外勤務手当等請 求事件(福島地裁時 和43年行ウ第3号〜 第22号うち第5号、 第16号を除く) 過去2年間における職員会議、修学旅行、クラブ活動の指導、 臨海学校等について、正規の勤務時間を越えて勤務したと主張し て福島市公立学校教員阿部寛志外28名が福島市外17市町村を相手 としてその時間数に応じた時間外勤務手当の支払を求めて昭和43 年5月16日及び17日の両日に福島地方裁判所に訴を提起したもの である。 ※請求金額計270,043円 1 県教育委員会は直接の当事者ではないが、実際上 は県教育庁職員が各市町村の事務吏員に併任され、 訴訟事務を行なっている関係から、県教育委員会が 当事者的役割りを果たしている。 2 現在まで被告側から事実に対する認否及び職員会 議、修学旅行等が時間外勤務手当の対象にならない 旨の準備書面を提出し、今後も若干の準備書面の提 出ののち、昭和45年1月より原告側の証人調に入っ ている。
4 懲戒処分取消請求事 件(福島地裁昭和43 年行ウ第25号) 昭和42年1月の衆議院議員選挙に際し、戸別訪問を行なったと して公職選挙法違反に問われ、昭和42年5月4日三春簡易裁判所 から罰金1万円、公民権停止3年間の言渡を受けた田村郡三春町 立沢石小学校教諭佐久間フミ子に対し、県教育委員会は教員の服 務義務に違反したとして懲戒処分(戒告)を行なったところ、そ の取消を求めて昭和43年8月5日福島地方裁判所に訴を提起した ものである。 現在まで当事者双方の求釈明、準備書面の提出、福 島地方検察庁郡山支部からの事件記録の送付等あり、 昭和44年9月から原告側の証人調に入っている。
5 退学処分取消請求事 件(福島地裁昭和47 年行ウ第1号) 県立磐城高等学校長は元同校生徒Aが正当な事由なくして無断 欠席を重ねたのに対し自宅勤慎に処したがAは服することなく、 かえって処分は不当であると称して、学校において不法集会、ハ ンストの支援等を行ない学校の秩序を著しく乱した。そのため学 校長は無期停学、更に学則第29条第2項第4号に該当するとして 退学処分を行なった。本件はその取消を求め請求した事案である。 3月中集中審理を行ない3月31日結審 5月初旬に判決の予定である。


なお、昭和46年度において特記すべきことは仙台高等裁判

所に係属中であった転任処分取消請求事件(仙台高裁

昭和41年行コ第1号、同2号)が解決したことである。本件はいず

れも昭和39年度末教職員人事に際し退職勧奨を行なったが同

意を得られなかったので新たなる人事計画に基づいて転任処

分を行なったところ、報復人事であるとして転任処分の取消

を求めて昭和40年4月に福島地裁に訴を提起し、以来二審に

係属中であったが47年1月6日に請求者側が訴えを取下げ7

年振りに解決を見たものである。


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