教育年報1971年(S46)-162/255page
今後の連携や協力についての積極的な協議がなされた。
とくに、少年の自主的な集団活動への参加促進、成人教
育・家庭教育の振興、育成組織の拡充と活動の改善、学校
教育との連携、校庭開放事業の促進、有志指導者の発見と
養成、青少年教育関係職員の増加、少年活動施設の設置、
少年のテレビ視聴指導、奉仕活動の高揚等について協力し
て善処することが話し合われた。
3.少年団体指導者研修会
(1) 趣 旨
子ども会等少年団体の推進力である青年指導者に、団体
運営や指導に関する知識および技術を習得させ、もって本
県少年教育の振興に資する。
(2) 期日・会場・参加者
1) 期 日 昭和46年7月29日〜31日(2泊3日)
2) 会 場 福島県猪苗代積慶寮および天神浜キャンプ場
3) 参加者 子ども会等少年団体において実際指導にあたる
青年指導者(原則として18才以上25才未満)で、
市町村子ども会育成団体または、市町村教育委
員会の推薦する者。45名。
(3) 講師・助言者
1) 講師 福島大学教育学部助教授 菊地章夫氏
日本赤十字福島県支部事業課長 清野美雄氏
ボーイスカウト福島連盟野営行事委員長
星護郎氏
2) 助言者 県教育庁社会教育課員、会津・県北教育事務所員、
青少年教育指導員(北会津)
(4) 内 容
1) 講義 「青少年期と集団活動」
2) 実技 ア、野営生活 エ、ゲーム
イ、救急法 オ、キャンプファイア
ウ、水泳指導 力、歌唱
3) 研究 ア、少年団体活動の組織運営とリーダー
イ、少年団体活動の現状と問題点
ウ、リーダー養成について
(5) 効 果
キャンピングをしながら、実際的な活動をとおしてリー
ダーとしての理論や技術を研修したことは効果があった。
参加青年の多くは、少年教育の重要性を深く認識し、青年
活動の一環として少年活動の指導に意欲を示し、今後の活
躍を約したことは、少年教育の振興のため期待される。
4.新就職者研修会
(1) 趣 旨
中学校・高等学校を卒業し、直ちに就職した青年に団体
宿泊研修を通して、職業人・社会人としての自覚をうなが
し青年の生活や活動の心構えを養うものとする。
(2) 期日・会場・参加者
1) 期 日 昭和46年7月17日〜19日(2泊3日)
2) 会 場 双葉町公民館およびキャンプ場
3) 参加者 昭和44・45年度中学校・高等学校卒業者で直ち
に就職した中小企業従事の勤労青年男女 45名
(3) 講師・助言者
1) 講 師 ボーイスカウト福島連盟いわき地区委員
江尻陽二郎氏
富岡公共職業安定所長 江連了児氏
原町市経営者協会長 古小高三夫氏
原町青年会議所理事長 加藤好治氏
2) 助言者 県教育庁社会教育課員・相双およびいわき教育
事務所員・青少年教育指導員・双葉町教育委員
会職員・公民館職員
(4) 内 容
1) 講義 ア「職業生活の目標と余暇論」
イ「青年に期待すること」
ウ「勤労青少年のグループづくり」
工「浜通りの歴史と文化財」
2) 実習 ア キャンピング エ 歌唱
イ キャンドルサービス オ スポーツ
ウ ゲーム
3) 見学 沼の沢古墳群
4) 懇談 「私の主張」
(5) 効 果
松林のなかでの野営や遺跡見学、体育館でのスポーツ活
動等を体験して感動し、働く者の共通な感情をもとに友情
を深め、職業や社会に対する考えを研修して、今後の生活
への希望と意欲をわかせた。
これらの成果や感想文を「あすへ向かって」の冊子とし、
関係機関団体に配布し、勤労青年教育の振興に資した。
また関係公共職業安定所、県労政課および職業安定課と連
携して実施したことは成果を波及するうえに効果があった。
5.福島県青年国内研修
(1) 目 的
勤労青年を県外の先進地に派遺して、団体活動、教育、
文化、産業等に関する調査、研究、視察、交歓等をとおし
て広域の経験交流をはかり、郷土の姿を正しく理解させ、
地域振興に役立つ青年の育成をはかる。
(2) 実施要項
1) 実施主体 福島県教育委員会
2) 派遣先および人員 ア、派遣先 長野県
イ、人員(a)農村班23名
(b)都市班7名 計30名
3) 期 間
内容\研修別 県外研修 場所 事前研修 6月22日〜23日 国立磐梯青年の家 現地・事後研修 8月18日〜24日 長野県
4) 参加者の資格
下記要件を備えるもので、各教育事務所長ならびに市
町村教育委員会教育長から推せんをうけたもの。
ア、農業および商工業に従事する18才以上〜25才未満の
未婚の青年男女であること。
イ、青年会員、青年学級生および青年グループ員にして
将来郷土にあって、研修の成果を積極的に生かしうる
と認められるもの。
ウ、地域の信望あつく研究心の強い青年であること。