教育年報1971年(S46)-243/255page

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県立図書館

第1節 概  要

1.はじめに

 昭和25年に新しい「図書館法」が公布されてから、すでに

20余年を経ている。

 この間、県立図書館では資料の収集につとめるとともに、

館外貸出の積極化、参考事務の強化、資料のマイクロンステ

ム化に伴うそれの公開、児童室の充実といった館内奉仕活動、

また移動図書館「あづま号」による県内各地に対するサービ

ス、さらに読書普及活動等の館外奉仕活動と両面にわたって、

鋭意努力をつづけてきた。

 しかしながら、情報化時代ともいわれ、また生涯教育の必

要が強く叫ばれる今日、社会教育施設としての図書館の役割

を十分遂行するためには、今後一そうの努力をつづけられな

ければならない。

 そこで本館では社会に向って"開かれた県立図書館"をモ

ットーに、館内に図書館業務研究会を設けるなどして種々検

討を重ね、昭和47年度当初から館内の模様替えを実施するとと

もに、館内の職員組織機構等をサービス強化のため改革する

ことにしている。

 また、昭和47年度の県教育委員会の重点施策のなかにも

「図書館事業の推進」という一項目が設定されたことは、本

県図書館活動の一歩前進を指向しているものといえる。

 以下本年度における、図書館業務の主なるものについて、

それぞれ内容、数字等をかかげ参考に資するとともに、関係

者の協力と理解をいっそう期待するものである。


  2.文化事業等の実施概況

(1) 著者と読者のつどい

 第19回福島県図書館大会と同時に、全国学校図書館協議会

事務局長の松尾弥太郎氏をむかえて、今日の市民生活の中に

位置づけられた図書館、公民館図書室に課せられた課題を討

議し有効な図書館活動の指標を追求した。

   ○と き 昭和46年10月26日

   ○ところ 県文化センター

   ○記念講演 全国学校図書館協議会事務局長

           松尾弥太郎

   ○事例発表 「図書館と市民との結びつき」

          郡山市図書館 馬場俊郎

         「広域行政圏における図書館サービス」

          喜多方市立図書館 新井剛

         「公民館図書室運営の問題点」

        昭和村公民館 渡辺定夫

         「私たちの読書サークル」

        福島市岡部  安倍真佐子

   ○全体会議

    大会決議を行なう

   ○優良読書グループの表彰(読進協)。

        沖町読書グループ

       福島市渡利沖町 斎藤文子

   ○永年勤続者の表彰

        山都町公民館   主事 阿部裕

        いわき市立平図書館主事 鈴木文子

        湯川村公民館   主事 佐藤和英

        相馬市公民館磯部分館長 小丸興一

        福島市中央公民館 主事 藤原正美


(2) 第22回地方史研究講習会

   ○と き  昭和46年12月3〜4日

   ○ところ  県文化センター

   ○講義と講師「民俗資料の収集と保存」

         立教大学教授  宮本馨太郎

         「民俗資料文献の取扱い方」

                 庄司吉之助


(3) 北日本図書館連盟総務部門研究協議会

 図書館の運営、管理、予算等の総務部門における諸問題を

研究討議し、図書館の振興に資した。

   ○と き  昭和46年12月1〜2日

   ○ところ  福島市飯坂町 婦人会館

   ○議義と講師「図書館における総務部門のあり方」

        前会津図書館長 大村武一

   ○部 会  県立、市町村、全体討議

        ●図書館網の整備問題について

        ●職員の定数と機構問題について

        ●資料作成と交換について

        ●公立図書館の設置および運営の基準に

        ついて

   ○その他照合事項


(4) 読書週間中行事の開催

 子どもの本展示会(お母さんと選ぶ子どもの本)

    県立図書館 11月8日〜10日

    白河市立図書館 1月17日〜20日

    山都町公民館 1月24日〜27日

    郡山市図書館 2月4日〜6日

    三春町公民館 2月8日〜10日

    高田町公民館 2月15日〜17日

    昭和村公民館 2月19日〜20日

    古殿町図書館 2月24日〜26日

 この催しについては、最近利用度合いも高く、親達が最も

関心を示していることであり、その出版物についても同一主

題に対して例えば「ももたろう」について出版されているも

のを可能なかぎり集めるということで、約20数種330冊を集

め、それぞれを親達に手にとって見てもらい、その良し悪し

を確かめてもらうというねらいで実施したものであり、PR

期間もなく、どうかという懸念もあったが、3日間に450名


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