教育年報1972年(S47)-133/285page
近年、その態様について検討・改善を加える必要が叫ばれて
いる。
すなわち、進学率の増人は高等学校教育を準義務教育化し、
それとともに定時制生徒は漸減をたどっている。
また、通信制の教育は独特の教育形態をもつため、情報化
時代に適合する教育として、単に高等学校教育の領域に止ま
らず、広い社会教育の視点から見直されてきた。
全国的にみても、通信制生徒は漸増の傾向があり、さらに
高年令層の人学も目立つようになっている。
このような実態をふまえ、ここに学ぶ必要のある勤労青
少年や成人のために、定通教育を担当する教員が、教育内容
や教育方法を研究し、指導力と共に資質を向上するため、次
の事業を行なった。
1.昭和47年度高等学校定時制・通信制教育
研修会
(1)目 的
定時制・通信制教育の諸問題について研究協議を行ない
担当教員の資質の向上をめざし、授業の充実を図る。
(2)期 日
昭和47年7月31日(月)〜8月2日(水)
(3)会 場
国立磐梯青年の家
(4)講師・講演内容
「定時制・通信制教育における諸問題について」
福島県立福島中央高等学校長 藤井勇
(5)分科会・研究内容
第1分科会 経営・管理
○地域や生徒の実態に即する定通教育をすすめるため、
今後の具体的実践策をどう考えたらよいか。
○定通併修・技能連携・多部制など、多様な授業形態を
とる場合の問題。点は、どのようなことがあるか。
第2分科会 教育課程
○定時制・通信制の教育課程の編成上、問題となる点は
どのようなことがあるか。
○必修クラブを運営するうえで問題点をどのように解決
したらよいか。
第3分科会 英 語
○定時制・通信制高等学校の英語教育は、いかにあるべ
きか
第4分科会 数 学
○改訂学習指導要領に基づいた数学の指導計画をどうす
ればよいか。
○学力の向上を図るには、テストをどのようにしたらよいか。
○数学に対する興味を高める指導上のくふうはどうすれ
ばよいか。
(6)助言者
高等学校教育裸 主任指導主事 飯島護
〃 指導主事 芳賀広
〃 〃 森修一
〃 〃 小松原格
〃 〃 早川俊一
2.第21回東北地区高等学校定時制・通信制
教育振興会総会ならびに第24回東北地区高
等学校定時制・通信制教育研究協議会
(1)趣 旨
高等学校定時制・通信制教育について、東北各県相互
の理解と認識を深め、現状および将来における種々の問題に
ついて研究討議を重ね、今後の振興を図る。
(2)期 日
昭和47年6年28日〜30日
(3)会 場
青森市民文化センター
(4)部会および分科会
◎学習指導部会 ○第1分科会 教科外活動
○第2分科会 教育機器
◎生徒指導部会 ○第3分科会 生徒理解
◎経常管理部会 ○第4分科会 学習形態
○第5分科会 教育課程
なお、本県定通教育の概況説明および部会の指導助言を高
等学校教育課指導主事小松原格が行なった。
3.昭和47年度全国高等学校定時制・通信制
教育研究協議会
(1)目 的
高等学校の定時制および通信制の課程における学習指導
上の諸問題について研究協議を行ない もって定時制通信
制教育の振興に資する。
(2)主 催
文 部 省
(3)期 日
昭和47年9月13日〜14日
(4)会 場
国立教育会館
(5)部会、研究協議題および出席者
◎第1部会 「数学」の指導について
○県立いわき中央高等学校教諭 鈴木義一
◎第2部会 「家庭」の指導について
○県立安達高等学校針道分校教諭 紺野タミ
◎第3部会 「英語A(B)」の指導について
○県立福島中央高等学校教諭 小林美和子
4.第27回東北・北海道地区高等学校通信制
教育研究会総会ならびに研究協議会
(1)趣 旨
高等学校通信教育について、数少ない実施校である東北
・北海道各道県相互の理解と認識を深め、現状および将来
における種々の問題について研究協議を行ない今後の振興
に資する。