教育年報1972年（S47）-257/285page

福島県教育センター

第1節　概　　要

　当センターは、昭和46年4月1日に、従来の福島県教育研究所

及び福島県理科教育センターを統合して福島県教育センター

として発足してから、本年度は第2年目である。

　昭和47年度は、前年度の実績をもとに、さらに、当センター

の設置目的である教育の振興及び充実を図るため

1.教育関係職員の研修事業

2.教育に関する専門的、技術的事項の調査研究事業

3.情報処理教育に関する事業

4.教育相談に関する事業

5.教育に関する図書及び資料の作成、収集及び活用に関す

　る事業

　などをいっそう推進してきた。事業実績については第2節

以下のとおりであるが、これらの目的を実現するための組織

は、次のとおりである。

1.組　　織

2.施設、設備の概況

(1)施設の整備

　　施設の整備については、下記概要のとおり昭和46年6月

　20日に竣工した宿泊棟の建設で一応の全容が整った。昭和

　47年度には

　1)　第3棟から宿泊棟までの渡り廊下164平方メートルが

　　建設され、研修の場と宿泊の場とが直結されることとな

　　り事業の円滑な運営に役立つことになった。

　2)また、冷房設備が設置され、宿泊棟をのぞく第1棟、

　　第2棟及び第3棟の全館が冷房されることになり酷暑期

　　においても快適な環境を保つことができることになった。

　3)　さらに、環境整備の面では、西門から第3棟入口及び

　　宿泊棟入口に通じるアスファルト舗装通路786平方メー

　　トルが整備された。

　　なお、建物の概要は次のとおりである。

建物名・構造規模	延面積	竣工年月日
第1棟(本館)鉄筋造り、地下1階地上5階建	4,365m2	昭和46年3月31日竣工
第2棟(理科棟)　鉄筋造り、4階建	1.590m2	昭和40年7月30日竣工
第3棟(情報処理棟)鉄筋造り、2階建	1,073m2	昭和46年3月29日竣工
宿泊棟　鉄筋造り、4階建	2,112m2	昭和46年6月20日竣工
車庫、焼成室その他	65m2	※昭和47年9月30日増築の渡り廊下164m2を含む

(2)設備・機器等の整備

　　研修用設備　機器をはじめ、実験・研究、教育相談及び

　図書資料関係の設備・機器については、昭和46年度で一応

　の整備をみた。しかし、急激に変動する社会情勢と高度に

　発展する科学技術の進歩に対応する現代教育に即応するた

　めの教育を推進するためには、さらに設備・機器等を整備

　充実していく必要が痛感される。

第2節　教育研究に関する事業

　1.学校経営に関する研究

(1)研究の概念

　企業の現代化としての目標・計画を細分化して各従事者に

結びつけ、さらには時間的な細分化によって日々に調整する

といった経営管理は、学校経営における今後の課題であろう。

　学校経営の解釈はさまざまであり、学校管理・学校運営な

どとの区別が明確でない。このことは、学校経営についての

事柄の多様性と、用語の多義性によるものと思われる。しか

し研究を進めるにあたっては、その概念を明らかにしておく

必要かある。