教育年報1972年(S47)-266/285page
2)おもな内容
●教育相談の問題点(協議)
●教育相談の事例研究法(講義・協議)
●ソシオメトリック・テスト(演習)
●Y-G性格検査(演習)
●児童期の精神障害(講義)
●教育相談のすすめ方(演習)
(2)中学校教育相談
1) 日時・人員等
ア、5月30日〜6月2日
イ、中学校中堅教員 30名
2)おもな内容
●教育相談の問題点(協議)
●思春期の精神障害(講義・協議)
●ソシオメリック・テスト(演習)
●Y-G性格検査(演習)
●思春期の心理と指導(講義・協議)
●教育相談のすすめ方(演習)
●各学校における教育相談の状況(発表)
(3)高等学校教育相談
1) 日時・人員等
ア、10月30日〜11月2日
●高等学校担当教員 30名
2) おもな内容
●教育相談の問題点(発表)
●教育相談の対策(協議)
●Y-G検査
(特性・用途・演習・活用)
●青年期の心理と指導
(特質・問題行動・効果的指導法・協議)
●P-F検査
(テストの構成・実施の方法・演習・活用)
●青年期と精神障害
(青年期の見方)
(精神障害の一般的分類)
(精神障害の特徴)
(診断と治療・質疑)
●事例研究のすすめ方
(学校と専門機関との相違点)
(事例研究に必要な資料)
(事例研究会のもち方)
●教育相談のすすめ方(演習)
●各学校における教育相談の状況(発表)
●教育相談の課題(協議)
第4節 教育相談に関する事業
1.児童・生徒の教育相談
(1)相談日の実施内容
曜 相談日の実施内容 月 電話・通信相談 脳波測定(桜ヶ丘病院) 火 教育相談(面接) 心理判定・精神鑑定 水 電話・通信相談 事例についての研究 木 教育相談(面接) 母親教室(心理劇) 金 電話・通信相談 脳波測定(桜ヶ丘病院) 土 事例研究・諸連絡
1)脳波測定は桜ヶ丘病院に紹介し、無料で測定していた
だける。
2)児童生徒と親の遊戯療法または面接療法は並行して行
なう。
(2)相談の方法
1) 電話・通信による相談を実施する。
2) 来談者中心に遊戯療法や心理療法その他の方法を行な
う。
3)必要に応じて、個人知能検査や性格診断検査を実施す
る。
(3)相談の実施
1)教育相談者の人数(実人員)
年 度 幼児 小学生 中学生 高校生 一般 教員 計 昭和47年 9 29 10 8 12 4 72
2)教育相談の内容別件数(延人数)
年度\内容別 面 接 相 談 通信 電話 計 知能学業 性格行動 進路適性 身体神経 教育一般 昭和47年 65 77 2 4 18 8 25 199
3)教育相談地域別来談者人数(実人数)
地域別 県北 県中 県南 会津 南会津 いわき 相双 計 来談者 65 2 1 3 0 1 6 72
●教育相談で高校生以下の児童・生徒には必ず父兄また
は教師が付添って来所している。その人数は上記表に
含まれていない。
4)教育相談の現状と課題
現在、教育相談に来談する人々が増え、じっくりと継
続治療に当たることができないほどになり、心ならずも
ストップをかけざるを得ない盛況ぶりである。
●相談内容の多様性からみて、専門的教養・技術を身に
つけた担任者を必要としている。
●教育相談の関心が高まり理解も深まってはきているが、
まだ、教職員の共通理解はたりない。
●諸調査・検査への関心が高く、実施はするが、事実の
記録と理解にとどまっている。
●熱意はあっても、全児童・生徒への接触がふじゅうぶ
んで、問題児だけになりやすい。