教育年報1973年(S48)-104/273page

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1.指導行政の基本方針

 生徒の能力・適性等に即応した指導と、調和のとれた人間

の育成をめざして教育が行われるよう努力した。昭和48年度

は昭和47年度の反省の上にたって、努力目標を設定し、その

達成に努力したところである。

(1)教育内容の精選集約と、個人の能力を伸長するための教

 育方法の現代化

(2)昭和48年から実施された新学習指導要領の趣旨に基づき、

 生徒の適性・進路に応じた教育課程の編成および指導内容

 の研究

(3)生徒指導の充実

(4)教職員の指導力の向上

(5)科学技術教育、産業教育、情報処理教育の充実

 2.指導組織

 高等学校教育課長を中心に次の人員が一体となって、それ

ぞれの分掌事項に従い、企画・実施・指導助言に当たった。

    主    幹 1名

    主任指導主事 1名

    指導主事17名

     うち、駐在生徒指導主事6名

 また、高等学校教育指導委員も昨年同様、設置要項に基づ

き、県立学校から各教科別計16名を委嘱し、指導活動の充実

強化に当たった。

 3.学校教育指導の重点

 前記の基本方針に基づき、指導の重点を次のように設定し、

努力を重ねた。

(1)能力・適性・進路等に応じた指導の徹底を図る。

 1) 生徒の能力・適性・進路や地域の実態に応じた教育課

  程の編成および指導内容の研究。

 2) 授業時数の確保と、適正な学校行事の計画実施。

 3)個性豊かな人間の育成。

(2)生徒指導の徹底を図る。

 1) 校内における生徒指導の共通理解を深め、指導計画を

  確立し、的確な実施を図る。

 2) 学校、家庭および生徒指導関係諸機関と緊密な連けい

  を保つ。

 3)生徒指導に対する研究を深め、たえず検討改善につと

  める。

(3)生徒の能力・適性・興味等を的確には握し、進路指導の

 適正化を図る。

(4)教育内容の基本的事項の精選集約を図る。

 1)個別指導の充実強化。

 2)授業の改善充実。

 3)評価についての研究。

(5)改訂された高等学校学習指導要項の内容をよくは握し、

 昭和48年度より実施した教育課程の編成および運営に万全

 を期する。

(6)理科教育・数学教育等において、基本的概念についての

 理解の定着を図る等科学教育の充実を図る。

(7)教育機器の利用に積極的に取りくみ、実技の研修を図る。

(8)農業・工業・商業・水産・家庭教育においては、産業

 教育に必要な創造的、実践的態度を養うとともに、実験・

 実習が技術習得の中心となるようにする。

4.教職員の資質の向上と学校運営管理

  の充実

(1)現職教育の充実

 1) 校内における研修体制を確立し、計画的・継続的に研

  修を充実する。

 2) 研究会・講習会・研修会等には計画的・積極的に参加

  し、参加の効果があがるようにくふうする。

 3)自己研修を充実するとともに、各人の適性が生かされ、

  教職員としての能力が最高に発揮されるようにつとめる。

(2)学校運営管理の適正化

 1) 適切な学校の努力目標を樹立し、その到達度を客観的

  に評価できるようにする。

 2) 校務運営機構は、学校の規模に応じ、機能がじゆうぶ

  ん発揮できるよう研究を進める。

 3)管理職者の適切な指導、助言を積極的に行うようにする。

 4) 諸表簿の処理、管理、設備・備品の管理と活用等に留

  意する。

 5)学校事務の責任分担を明確にし、正確、敏速、円滑に

  処理する。

 6) 各種調査報告については、厳正、適確に作成するとと

  もに、提出期限を厳守する。

(3)勤務体制の確立

 1) 教職員の勤務内容を明確にし、その遂行後において客

  観的に評価できるようにする。

 2) 警備員、代行員の勤務体制については厳正な指導をす

  るとともに、警備日誌の慎重な点検に留意する。

(4)使命感の高揚

 1)教育公務員としての使命感に徹し、規律と責任ある服

  務態勢を整え、教育能率の向上につとめる。

 2) 教育公務員としての立場を自覚し、事故防止に一段と

  つとめ、社会的信用を失墜することのないようにする。

 3)絶えず自己研修につとめ、豊かな知性、指導力の伸長

  を図り、職責が果たされるようつとめる。

 5.教育環境の整備充実

(1)学習環境の整備充実

 1) 環境整備については、方針を確立し、年次計画により

  充実を図る。

 2) 学習環境を整備し、学習意欲の高揚を図る。

 3)学校図書館の充実と効率的活用を促進する。

 4) 施設・設備の管理と運営の適正化を図る。

(3)学校事故防止の徹底

 1) 安全教育の計画的実施と、事故防止を配慮した環境の

  改善整備につとめる。

 2) 学校事故・教職員事故の防止については、適切な対策

  を樹立し、事故の絶無を期する。

(4)関係機関との連けい強化

  管理・指導の充実を図るため、関係機関・団体等との連


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