教育年報1973年(S48)-248/273page

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 そのための視点を次のようにする。

1)教育目標の具現化体制と管理過程

2)教育の動向、要請に対応する組織機構

3)機能的な組織体制とその活動

 (3)研究方法

 学校経営の現状は握のため、さきに行った実態調査の結果

を分折し、それを基にして、追跡検討し、理論と事実の関連

研究とした。

(4)研究の概要

1)教育目標

 教育目標については、内容構成の具体的な根拠と具現化の

ための配慮、設定(改善)手順と組織的な手続き、目標の管

理過程等について究明した。

 2)教授・学習組織

 教授・学習組織については、教育活動上の位置づけと機能

を明確にし、学校種別による組織構成単位を検討し、カリキ

ュラムの計画・管理、授業案の作成、実際活動における協力

の仕分、割分担のあり方等について明らかにした。

 3)事務組織

 事務組織については、組織的な体制から権限委譲と処理規

程の関係を追求するとともに、校務機構、校務分担上の配慮

等について明らかにした。

 4)運営組織              

 運営組織については、各種会議の性格と機能を追求し教職

員の専門性を高める配慮、職員会議の内容とそのあり方等に

ついて究明した。

  2.教授組織に関する研究

 (1)研究の概念

 社会の進展は、知識量を増大し、その質も高度化させ、社

会の構成や生活状態を改変させている。このような現象は学

校教育にも必然的に反映し、多くの問題性を与えている。こ

うした事態に対処するには、学校組織の機能化を図り、教育

内容、方法・技術の刷新を図ることが考えられよう。

 特に現下の過疎・過密現象による小規模少人数校において

は、本質的な授業展開に多くの制約を受けている現状からは、

協力体制による活動としての教授組織に関する研究が必要に

なろう。

 (2)研究の現点 ・

 学年(学年団)経営を推進母体とし、学習指導・生徒指導

はもちろんのこと、校務も学年(学年団)を単位として分担

する協力組織体制において、次のような具体事項について究

明する。

 1)単元指導計画の共同作成

 実際の授業のための1時間ごとの授業案を単元指導計画と

し、単位学年、あるいは近接学年による学年団で共同作成す

る。そのためには、学年(学年団)の組織を分業・協業が可

能であるよう配慮する。

 2)教材、発達段階・経験に応じた単位集団の再編成

 教材の性質、あるいは教科内容に応じ、児童・生徒の発達

段階・経験によって、既成の学習集団を合わせて大集団にし

たり、グループに分けて小集団にしたりすることである。そ

のためには、単位学年の教師が協力して、生徒指導が行われ

る体制にする。

3)教師の特性を生かしたティーム・ワーク

 教師の特性を生かし、授業過程における段階的な確かめや、

教育機器の導入を可能にするため、主となる教師、援助する

教師といった役割で主体的に分担し、協力し合って本質的な

授業を展開する。この役割分担は固定したものでなく、教材

の内容によっても交替するなど、弾力性をもたせる。

 (3)研究のねらい

 実験学校の諸条件により、研究のねらいを次のようにする。

 1)協力教授組織による教授過程とその役割分担活動

    実験学校

     福島市立吉井田小学校

 学校経営の中核を教授・学習組織におき、事務組織、運営

組織を関連的に構成し相互協力体制をとる。

 ア 具体的な研究のねらい

  (ア)体育の合併授業による単元指導計画の共同作成と協

   力分担授業の進め方

  (イ)理科・算数の複数授業による、個別化・集団化の単

   元指導計画の共同作成と協力分担授業の進め方

 イ 学年団構成と実施教科

  (ア)低・中・高学年団とする。

  (イ)全学年団による体育、低学年団による算数、中・

    高学年団による理科とする、

 2)小規模少人数校における協力体制による役割分担とそ

  の活動

    実験学校

     安達町立下川崎小学校

 小規模校少人数校においては、教科の性格およびその内容

によっては、集団、環境構成面から本質的な授業の展開が困難

なもめがある。その障害を除くたへ、近接2学年を合併して

の授業が考えられる。しかしこのことは、複式授業解消に逆

行するのではないかの懸念もされるが、複式授業の通年性に

対して、2学年合併授業は、適性集団による、ある教科の一

部授業ということである。また学習は個人に成立するという

前提から、教師のティーム・ワークにより自己調整の学習をさ

せようとする試みである。

 ア 具体的な研究のねらい

  (ア)学年のわくをはずした集団の再編成による教授過程

  (イ)教授過程における教師の役割分担とその活動の進め

   方

 イ 学年団構成と実施教科

  (ア) 低・中・高学年団とする。

  (イ)体育、音楽、図工とする。

 3)実験学校による検証

 福島市立吉井田小学校においては、全学年団をとおして、

体育の一部合併授業として、2クラス2教師、2クラス3教

師による授業を行い、教授過程の構成、役割分担のあり方を

追求した。その結果はひとりひとりの児童の自己調整を高め、

技能の向上とともに気力・体力の充実がみられたようで、そ

のあり方が確かめられた。さらに低学年においては、算数を

取り上げ、数と計算に興味と関心をもたせ、親しませる複数

授業のあり方を究明し、中・高学年団では、理科をとりあげ、

反応を助長することにより、発想を高め、立体的な解決・転



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