教育年報1974年(S49)-114/303page

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昭和49年度は、昭和48年度の総点検の上に立って、努力目標

を設定し、その達成に努めた。

(1)教育内容の精選・構造化と、一人一人の能力を伸長する

 ための教育方法の改善充実

(2)新学習指導要領に基づき、生徒の適性・進路等に応じた

 教育課程の弾力的運用

(3)生徒指導の拡充と徹底

(4)教職員の資質と指導力の向上

(5)科学技術教育、産業教育、情報処理教育の整備充実

 2 指 導 組 織

 高等学校教育課長を中心に次の人員が一体となって、それ

ぞれの分掌に従い、企画・運営・指導助言に当たった。

    主    幹 1名

    主任指導主事 1名

    指導主事 17名

     うち、駐在指導主事6名

 また、高等学校教育指導委員16名を県立学校から各教科別

に委嘱し、指導活動の充実強化に当たった。

 3 学校教育指導の重点   

 前記の基本方針に基づき、指導の重点を次のように設定し、

努力を重ねた。

(1)能力・適性・進路等に応じた指導の徹底を図る。

 1) 生徒の能力・適性・進路や地域の実態に応じた教育課

  程の運用及び指導内容・指導方法の研究。

 2)授業時数の確保と適正な学校行事の計画実施。

 3)個性豊かで調和のとれた人間の育成。

(2)生徒指導の拡充徹底を図る。

 1) 校内における生徒指導の共通理解を深め、的確な指導

  計画の立案及び効果的な実践を図る。

 2) 学校、家庭及び関係諸機関との連携の緊密化を図る。

 3)生徒指導に対する研究を深め、改善を要するものにつ

  いては即時適宜な措置を講じる。

(3)生徒の能力・適性・興味等を正確には握し、進路指導の

 適正を期する。

(4)教育内容の基本的事項の精選と構造化を図る。

 1)個別指導の充実強化。

 2)授業内容及び指導方法の改善工夫

 3)評価のあり方についての研究。   

(5)改訂された高等学校学習指導要領の趣旨を踏まえ、教育

 課程の運用の万全を期する。

(6)理科教育・科学教育において基本的概念の理解・定着を

 図るなど、科学教育の充実を期する。

(7)教育機器の積極的活用に取り組み、実技の向上を図る

(8)農業・工業・商業・家庭・水産教育において、産業教育

 として必須な創造的、実践的態度の育成を図り、実験・実

 習が技術習得の中心となるように配慮する。

 4 教職員の資質の向上と学校運営管理

    の充実

(1)現職教育の充実

 1) 校内における研修体制を確立し、計画的、継続的に研

  修を深めるようにする。

 2) 研究会、講習会、研修会等への積極的・計画的参加を

  図り、研修の効果の拡充を期する。

 3)自己研修を充実し、各人の適性が生かされ、教職員と

  しての能力が最高度に発揮されるように努める。

(2)学校管理運営の適正化

 1) 適切な学校の努力目標を樹立し、その到達度を客観的

  に評価できるようにする。

 2)校務運営機構は、学校の規模に応じ、機能が十分発揮

  できるよう研究を進める。

 3)管理職者の適切な指導・助言を積極的に行うようにする。

 4)諸表簿の処理・管理、設備・備品の管理と活用等に留

  意する。

 5)学校事務の責任分担を明確にし、正確、敏速、円滑に

  処理する。

 6)各種調査報告については、厳正、的確に作成するとと

  もに、提出期限を厳守する。

(3)勤務体制の確立

 1) 教職員の勤務内容を明確にし、その遂行後において、

  客観的に評価できるようにする。

 2)宿日直代行員の勤務体制については、厳正な指導をす

  るとともに、警備日誌の慎重な点検に留意する。

(4)使命感の高揚

 1)教育公務員としての使命感に徹し、規律と責任ある服

  務態勢を整え、教育能率の向上に努める。

 2)教育公務員としての立場を自覚し、事故防止に一段と

  努め、社会的信用を失墜することのないようにする。

 3)絶えず自己研修に努め、豊かな知性を養い、指導力を

  高め、職責を十分果たせるようにする。

 5 教育環境の整備充実

(1)学習環境の整備充実

 1)環境整備については、方針を確立し、年次計画による

  充実を図る。

 2)学習環境を整備し、学習意欲の高揚を図る。

 3)学校図書館の充実と効果的活用を促進する。

 4)施設・設備の管理と運営の適正化を図る。

(2)学校事故防止の徹底

 1)安全教育の計画的実施と、事故防止を配慮した環境の

  改善整備に努める。

 2)学校事故・教職員事故の防止については、適切な対策

  を樹立し、事故の絶無を期する。

(3)関係機関との連携強化

 管理・指導の充実を図るため、関係機関・団体等との連携

を密にし協力体制の確立に留意する。

 6 公立高等学校入学者選抜

(1)基本方針

 昭和50年度福島県公立高等学校の入学者選抜は、下記の基

本方針により実施した。

 1) 調査書その他の必要書類並びに選抜学力検査等を資料

  として高等学校教育を受けるに足る資質と能力を判定し

  て選抜する。


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