教育年報1975年(S50)-287/303page

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福島県少年自然の家

第1節 概要

 生がい教育の観点から、少年に対する家庭教育、学校教育

及び社会教育の三者の連携を密にして、少年の全人的な教育

を実現する意味で構想された少年のための社会教育施設であ

る。あすの社会をになう少年たちに、自然のなかでの規律あ

る楽しい集団宿泊生活をとおして、規律、友愛、協力の精神

豊かな情操、たくましい創造力と実践力を身につけさせるこ

とを目的とする。

 当所は、昭和47年10月1日に開所以来、昭和50年度は第4年

次になり、利用者も飛躍的に増加し、かつ、その教育的効果

がひろく認められるに至った。

 昭和50年度の重点目標と成果は、次のとおりである。

(1) 学校教育との連携強化

  少年自然の家利用研究会の実施、事前打ち合わせの徹底

 により、研修活動が円滑に行われ、研修効果をたかめるこ

 とができた。

(2) 環境の整備と保全

  野外宿泊施設、野外炊飯施設、キャンプ場排水路の整備

 及び遊歩道の整備により、野外宿泊訓練の成果が得られ、

 また、自然観察、野外スポーツなど活動の分野が広められ

 た。

(3) 研修内容の充実

  指導資料の充実と普及化、利用団体との徹底した打ち合

 わせ、研修内容の質的向上などにつとめ、成果をあげるこ

 とができた。

(4) 主催事業の開催

  少年自然の家の趣旨を理解させ、また、入所の機会のな

 い者などに入所の機会を与えるため、主催事業を実施した。

 登山やキャンプ生活を通じて、県下の親と子が一堂に会し

 またレクリエーション活動などにより、家族及び仲間との

 望ましい人間関係の醸成に役立つことができた。

(5) 広報活動の強化

 ○ 所報の発行により、所の運営、利用及び活動状況につ

  いてPRした。

 ○ 報道機関(新聞、ラジオ、テレビ)との協力により、

  活動状況が再三にわたって県内に報道され、一般の認識

  がたかめられた。

 ○ 主催事業の実施により、参加者による認識が波及的に

  ひろがった。

(6)全国少年自然の家運営研究会の開催

  全国の少年自然の家関係者130余名を迎えて、2月5日

 〜7日まで当所を会場として開催された。運営に際しては

 県教育委員会、社会教育課及び関係各課と一丸となってあ

 たり、参加者にふかい感銘をあたえた。また、今後の所運

 営に参考となるべき多くの事がらを、参加者の助言等の中

 から得ることができた。

 第2節 施設・設備の概況

(1) 位 置

  福島県郡山市逢瀬町多田野字中丸山54

(2) 敷地面積

  330,000m2(約10万坪)

(3) 建 物

 1) 本  館

   鉄筋コンクリート2階一部平屋、延べ面積1,578.67m2

   166人収容 昭和47年3月31日しゅん工

 2) 体 育 館

   鉄骨平家建て543.15m2 昭和47年9月25日しゅん工

 3) プ ー ル

   25m×15m(7コース)・水深0.9m〜1.1m循環ろ

  過装置、更衣室(男・女)、水洗便所、消毒槽、洗眼所

  足洗い場、シャワー完備、昭和48年9月5日しゅん工

 4) 倉   庫

   ブロック造平屋建 延べ90m2 昭和49年2月15日しゅ

  ん工

 5) 公   舎

   所長公舎 木造平屋建て 72.6m2

   一般公舎 木造平屋建て 2とう 各とう52.8m2

   昭和49年2月15日しゅん工

    野外活動施設

(1)野 営 場

 1) 敷  地

   12,000m2 平担な自然松林と芝生の広場

 2) 建  物

  ア 野外活動センター

    鉄筋コンクリート造平屋建て91.80m2 管理・集会

   ・倉庫の機能を有する。

  イ ロ ッ ジ

    木造トタンふき平屋建て板張 7とう 各とう

    収容人員84人(各とう12人)  34.02m2

  ウ 野外炊事場

    鉄筋コンクリート造り、2とう 各とう54.00m2

    水道・調理台・炊完備

  エ 野外便所

    鉄筋コンクリート造り 2とう 各とう23.87m2

    水洗式 男女別

 3) その他主な施設

   国旗等掲揚塔(集いの広場 3本、野営場 3本、体

  育館 2本)、営火炉(1基)、屋外消火せん(3基)

  焼却炉(2基)

 4) しゅん工

  昭和49年2月15日


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