教育年報1975年(S50)-299/303page
福島県文化センター
第1節 概要
福島県文化センターは、地方自治法第244条第1項の規
定に基づき、県民の文化の振興を図ることを目的として明
治100年記念事業の一環として設置されたもので、福島県
文化会館、福島県美術博物館、福島県歴史資料館の三つの
施設をもって構成されている。
県はこの施設の管理運営を、財団法人福島県文化センター
に委託し、同法人はこの施設の設置目的に添って各種の文化
事業を展開し、またこれらの施設をその管理のもとに一般県
民の利用に供している。
福島県文化センターを構成する各施設の業務内容はおおむ
ね次のとおりであるが、事業の企画、実施に当たっては地方
における文化施設として、特色ある館づくりをめざしている。
(1) 文化会館
○ 文学、音楽、演劇、舞踏等の芸術の振興に関すること。
○ 社会科学、自然科学等の学術の振興に関すること。
○ 文化会館の施設及びその附属設備の利用に関すること。
○ 上記のほか、その設置の目的を達成するために必要な
業務。
(2) 美術博物館
○ 美術資料の収集、保管及び展示に関すること。
○ 美術資料に関する専門的又は技術的な調査研究に関す
ること。
○ 美術資料の利用に関し必要な助言、指導等に関するこ
と。
○ 美術資料に関する講演会、講習会、映写会等の主催及
びその開催の援助に関すること。
○ 美術作品の展示及び展示室の利用に関すること。
○ 上記のほか、その設置の目的を達成するために必要な
業務。
(3) 歴史資料館
○ 県に関する文書資料、考古資料、民俗資料その他の歴
史資料の収集、整理、保管及び展示に関すること。
○ 歴史資料に関する専門的又は技術的調査研究に関する
こと。
○ 歴史資料の利用に関すること。
○ 歴史資料に関する講演会、講習会、映写会、研究会等
の主催及びその開催の援助に関すること。
○ 上記のほか、その設置の目的を達成するために必要な
業務。
以上各館の業務のうち施設あるいは資料の利用に関するこ
ととあるのは、貸ホールとか資料の閲覧、特別な場合の貸出
しなど県民の利用に供するための業務をいう。
施設の管理、運営を委託された財団法人福島県文化センタ
ーが、これらの業務を遂行するための一つの形として、昭和
50年度は第3節に掲げたような事業を実施したが、このほか
文化センター月報の発行、歴史資料館における収蔵目録の刊
行や、貸ホール業務とこれに伴う指導援助、各種資料の収集
整理、調査研究あるいは施設設備の運営、維持管理等有形無形
の業務に日夜取リ組んでいる。特に文化会館は施設の性格上
休日及び夜間の利用が多いことが他の施設には見られないと
ころであり、そのために文化センターは月曜日と祝日を休館
日としている。ちなみに文化センターの事務組織は次のとお
りである。
組織図
第2節 施設・設備の概況
1 施設
所在地 福島市春日町5−54
敷地面積 21,600m2
建築面積 5,850m2
建築延面積 11,335m2
構造 鉄骨、鉄筋コンクリート造り
地下1階、地上3階、塔屋1階
竣功 昭和45年9月1日
施設概要
(1) 本館
地階=中央監視室、空調・電気機械室、奈落
1階=大ホール(1,951席)小ホール(448席)楽屋
(4室)リハーサル室(109m2)和室(20帖2室)小ホ
ール控室(37m2)浴室(2室)視聴覚室(108席)会議
室(24名)ITV室、事務室、応接室、収蔵庫、その他
2階=会議室兼展示室(466m2)事務室、収納室、食堂
等
3階=展示室(505m2×2室)ギャラリー(363m2)事
務室、倉庫等
塔屋=空調機械室、エレベーター機械室
(2) 歴史資料館
1階=展示室(180m2)消毒室、消火機械室
2階=研究室(64m2)行政資料室(6m2)閲覧室(45m2)
マイクロフィルム室(61m2)文書庫(272m2)事務室
3階=文書庫(272m2)文化財収蔵庫(455m2)