教育年報1976年(S51)-117/309page
学校教育
第1節 概 要
〔義務教育課〕
1 指導行政の基本方針
調和と統一のとれた教育課程の編成と、その完全実施によ
り、「豊かな人間形成をめざす生がい教育」の実現を目ざす学
校教育活動を展開する。
2 指 導 組 織
義務教育課における指導担当主幹、主任指導主事ほか9名
の指導主事(うち3名高等学校兼務)と教育事務所指導主事、
市教育委員会指導主事及び指導委員によって小・中学校の指
導に当たった。
指導区分/
教育事務所県北 県中 県南 会津 南会津 相双 いわき 指導主事数
(指導課長を含む)10 10 7 10 4 8 8 同 上 市 5 5 0 1 0 1 2 教科等指導員数 7 7 8 7 10 8 7 生徒指導委員数 3 4 2 3 1 2 2
3 学校教育指導の重点
(1) 確かな学力を身につけさせるとともに、知・情・意・体の
調和のとれた児童生徒の育成に努める。
1) 「学校教育指導の重点」「学習指導の展開」「生徒指導の
充実」を「教育福島」に掲載し、学校教育指導の重点を
明確にするとともに、各教科における基礎的、基本的な
学力の育成に努めた。
2) 教育課程研究協議会を、小・中学校教育研究会と共催
し、教育課程実施上の諸問題の研究と、その改善充実に
努めた。
3) 教育課程研究指定校(小・中5校)、へき地教育研究指
定校(小2校)を指定し、指導内容、方法の研究改善に
努めた。
4) 道徳教育講習会、生徒指導講座の開催,道徳教育協同
研究推進地区(文部省2地区)、生徒指導研究指定校(2
校)を指定して、道徳教育、生徒指導の充実徹底を図っ
た。
なお、生徒指導委員(17名)を委嘱して、生徒指導の
徹底に努めた。
5) 算数、数学現代化講座、理科教育現代化講座、技術・
家庭科実技講習会を開催して、学習指導の現代化に努め
た。
6) 指導職員研究協議会(年2回)、指導職員研修講座(年
1回)、指導課長会(年3回)を開催して、各教育事務
所と指導のあり方について研究協議を実施し、指導行政
の一体化を図った。
(2) 教職員の資質と指導力の向上に努める。
1) 新任教員に対する研修内容を充実し、その使命感の確
立と指導力の向上に努めた。
2) 幼稚園教育、中堅教員、教頭、校長等各種研修会の内
容を充実して資質の向上を図った。
3) 教職員等中央研修会に教職員を派遣し、資質の向上に
努めた。
4) 海外教育事情を視察するため、長期14名、短期30名を
ヨーロッパ、アメリカ、アジアに派遣し、資質の向上に
努めた。
5) 福島県小学校教育研究会等11団体に対し、財政的援助
と主体的研修体制の育成のための指導助言に努めた。
6) 小・中学校教職員研究論文を募集し、教職員の自己研
修を奨励し、その専門性の向上を図った。
(3) へき地教育、幼児教育の振興に努める。
1) 複式学級担当教員研修会を開催するとともに・へき地
教育研究指定校(2校)を指定し、へき地における学習
指導の改善に努めた。
2) 「体育・道徳複式学級学習指導計画例」を作成し関係
学校に配布して、複式学習指導の充実を図った。
3) へき地教育指導者講座(宮城)へ6名、全国へき地教
育研究大会(秋田)へ5名派遣し、へき地に勤務する教
職員の資質向上と、士気の高揚に努めた。
4) 複式学級学習指導の効率化を図るため、シート式磁気
録音機、オーバーヘットプロジェクターの購入費のうち
2分の1額を限度として補助をした。
5) 幼稚園教育課程研究集会や、幼稚園実技講座、幼稚園
指導者講座を開催して、幼稚園教員の指導力の向上に努
めた。
また、幼稚園の経営及び教育内容の充実を図るため、
幼稚園教育指導資料、「園経営の手びき」を作成し、県内
各幼稚園に配布した。
6) 幼稚園教育課程研究校(文部省)の研究実践の成果を
普及拡充するように努めた。
〔高等学校教育課〕
1 指導行政の基本方針
一人一人の生徒の能力・適性の伸長と調和のとれた発達を
目指して、指導内容の重点化を図り、また、教材の精選や指
導方法の改善等をすすめることにより、学校教育のいっそう
の質的充実に努めた。
昭和51年度は、昭和50年度の反省をふまえ、指導の重点目
標を設定してその達成に努力した。