教育年報1977年(S52)-168/357page
1 高等学校定時制・通信制教育研修会
(1)目 的
定時制・通信制教育の諸問題について研究協議を行い
担当教員の資質の向上をめざし、定通教育の充実を図る。
(2)期 日 昭和52年5月16日(月)〜5月18日(水)
(3)会 場 福島県教育センター
(4)講師・講演題
「現代社会と教育」
桜の聖母短期大学講師 本多隼男
(5)分科会・研究内容
第1分科会
1)管理運営部
ア 定通教育における現職教育(校内研修)のあり方
定通においては、教職員組織上、校内研修が実施し
にくいのが現状と思われる。これを解決する方途をみ
いだし、教職員の資質をいかにして図るかを協議研究
した。
イ 定時制における5日制について
学校5日制についての論議が盛んであるが、定時制
の実状を加味して展望した場合、どんな問題があるか
を研究協議した。
2)学習指導部
ア 生徒の実態に即応した学習指導について
定時制にも、生徒の多様化、多層化が激しくなって
いる現在、学習指導のあり方について、教材の精選、
学習意欲を高めるくふう等について研究協議した。
イ 時間内学習の成果をあげる指導は、どのようにした
らよいか。
家庭学習の時間的余裕のない勤労生徒にとっては、
必然的に授業時間中に学習の徹底を期さねばならない。
このための指導法のくふう等について研究協議した。
第2分科会
1)生徒指導部
ア 中途脱落生徒の未然防止について
最近定通生徒の中途退学者がめだっている。その原
因を調査し、修学意欲をもたせる指導法を研究協議し
た。
イ 事故、非行を未然に防ぐための注意や安全教育をど
う進めたらよいか。
不純異性交遊、風俗営業店への出入、暴走族への加
入等による非行、特に交通事故を防ぐための方策を研
究協議した。
2) 各教科以外の教育活動
ア 定通修学指導事業の実施と指導をいかにすべきか。
修学指導事業が、今年度より新事業として、とりあ
げられたので、その実施状況及び指導内容について研
究協議した。
イ 教育活動の積極的運営はどのようにすればよいか。
生徒数の減少にともない学校行事、生徒会活動等に
おいて生徒の士気があがらず、積極的参加が期待でき
ない現状であるので、どのようにしたらよいかを研究
協議した。
3)通信制部
ア 停滞者対策について
近年、在籍者数が横ばい状態であるのにせっかく入
学しても、諸事情で停滞あるいは退学する者が目だっ
ている。それに対する実践と対策について研究協議し
た。
イ 通信制の特殊性を生かした学習指導のあり方につい
て
通信制は、生徒の平均年齢が高く在籍年数も長い。
また、学習も孤立した形をとっている。これらを分析
考察し、通信制の特色を生かした学習指導のあり方に
ついて研究協議した。
2 第26回東北地区高等学校定時制・
通信制教育振興会総会並びに第29回
東北地区高等学校定時制・通信制教
育研究協議会
(1)趣 旨
高等学校定時制・通信制教育における現状及び将来の
諸問題について研究協議を重ね、東北各県相互の理解を深
めるとともに、今後の振興を図る。
(2)期 日 昭和52年6月29日(水)、30日(木)、7月1日(金)
(3)会 場 青森市「青森県教育会館」
(4)参加人員 約470名
(5)部会及び分科会
1)管理運営部会(第1分科会)
2)学習指導部会(第2分科会)
3)生徒指導部会(第3分科会)
4)各教科以外の教育活動部会(第4分科会)
5)通信制部会(第5分科会)
なお、本県における定通教育の現況について、高等学
校教育課指導主事斎藤安俊が説明を行い、また福島県立
福島中央高等学校教諭菊田節子が「生徒の実態に即応し
た学習指導について」研究発表を行った。
3 第32回東北・北海道地区高等学
校通信制教育研究会総会並びに研
究協議会
(1)趣 旨
高等学校通信制教育について、東北・北海道地区の実施
校相互の理解と認識を深め、現在及び将来における種々
の問題について研究協議を行い、今後の発展の一助とする。
(2)主 催
東北・北海道地区高等学校通信制教育研究会
(3)共 催
福島県教育委員会
(4)期 日 昭和52年10月6日(木)〜7日(金)
(5)会 場 共済組合飯坂保養所「あづま荘」
(6)部会及び研究協議題
第1分科会(管理運営)