教育年報1977年(S52)-309/357page
4) 校長・教頭等の管理職者の理解と指導が重要である。
5) 学校における教育相談活動の状況によって、理解的態
度が明らかに変動していることがわかった。
6) 相談係の経験の有無が、多少とも理解的態度の増進に
役立っていることが認められたので、全教師が教職期間
中に、一度は必ず経験するよう配慮されるべきである。
第3節 教職員研修
教育センターが、昭和46年度に発足してすでに7年を経過
した。今年度は、昭和51年度に教育庁における研修の体系化
の趣旨にそい実施した研修事業に反省を加え、それを基調に
改善を加えて研修事業を計画した。
主な改善点は次のとおりである。
1 内容及び講座人員の適正化を図った。
(1)小学校教育工学講座は、1講座(30名)減少としその
内容の一部を各教科講座の中の「教材研究」等に盛り込
むことにした。
(2)小学校環科講座は、従来の男女別を廃し、A・B・C
講座とし、A講座は理科主任を対象、B講座は一般教員
を対象、C講座は従来の教材製作で一般教員を対象と定
めた。この組みかえによって受講者は42名減となった。
(3)理科移動講座は1会場増にしたが、1会場の定数減を
図ったため、結果的には16名の減となった。
(4)小学校家庭科講座は1回減じたため、受講者も12名減
となった。
(5)小学校特別活動、教育相談等の講座は当分の間、開設
を中止した。
(6)中学校音楽講座は、1講座減じ、かつ1講座定員を減
じたため35名減となった。
(7)中学校美術講座は、1講座減じ受講者25名城となった。
(8)中学校英語講座は、1講座減とし、中・高校合併のL
L講座を1講座増とした。この結果受講者は10名の減と
なった。
(9)中学校理科講座はA・B講座とし、Aは従来の理科講
座、Bは実技講座とし、定員をそれぞれ減らし24名の減
となった。
(10)高校社会講座の定員を10名減とした。
(11)高校英語講座を1講座減とし、中・高校合併のLL講
座を1講座増とした。この結果受講者は10名減となった。
(12)産業教育講座の定員を20名減とした。
2 小学校講座は、小学校の学級担任制、教科担任等の特殊
性をいかすよう、講座内容に改善を加えた。
小学校の教育工学、特別活動、教育相談の各講座を当分
の間縮小又は中止し、その内容を国語・社会・算数・理科
・音楽・図工・家庭・体育等の講座に組みいれた。
3 高校講座には、教科にかかわらず教師であればだれでも
身につけなければならない生徒指導を講座に組み入れた。
4 中学校の特別活動・教育相談講座はそれぞれ1講座増と
した。
5 高校の教育相談講座の定員を10名増とした。
6 小学校の講座を下学年・上学年に分け、研修対象者を明
確にした。
7 生徒指導講座を新設した。
昭和52年度における学校種別ごとの講座数や研修人員は下
表のとおりである。
学校種別 講座数 研修人員 小・中・高共通 5 191人 小 学 校 31 812人 中 学 校 26 689人 高等学校 24 517人 合 計 86 2,209人 1 学校経営講座
(1)学校経営(A)講座
1) 期日・人員等
ア 5月24日〜5月27日10月17日〜10月20日
1月24日〜1月27日 年間3回の断続研修
イ 小・中・高校の教頭 30名
2) 主な内容
○ 学校経営の意義、機能、計画、組織
○ 研修組織
○ 学校評価
○ 教育研究法と主題研究
○ 文化、経済等の一般教養
3) 講 師
○ 国立教育研究所第4研究室長 牧昌見
○ 郡山女子短期大学部教授 長谷川寿郎
○ 住友金属建材本部営業部長 猿谷雅治
○ 福島民友新聞社編集主幹 斎藤英記
○ 福島市教育委員会学校教育課長 鈴木健一
○ 福島市立岳陽中学校長 渋谷靖十郎
○ 福島市立福島第四小学校長 岡部一三
○ 県立相馬女子高等学校教頭 西谷地金成
○ 福島市立庭坂小学校教頭 戸田満夫
○ 義務教育課長・主幹・指導主事
○ 高校教育課長・主幹・指導主事
○ 教育センター所長・部長・担当所員
(2)学校経営(B)講座
1) 期日・人員等
ア 6月14日〜6月17日10月4日〜10月7日
1月31日〜2月3日 年間3回の断続研修
イ 小・中学校の中堅教員等 31名
2) 主な内容
○ 学校経営の意義、機能、法規、組織、計画
○ 学年経営
○ 研修組織と運営
○ 学習指導とその理論
○ 現代教育の諸問題
○ 教育調査研究法と主題研究
○ 文化、経済等の一般教養