教育年報1979年（S54）-206/319page

　2)県所蔵考古資料の貸出し

　　ア　二本松市歴史資料館

　　　　10月26日〜55年3月31日　　館内展示

　　　　上原A遺跡、B遺跡出土品(縄文式土器、石器外)

　　イ　国見町教育委員会

　　　　10月30日〜11月5日　　国見町文化祭

　　　　矢ノ目遺跡出土品(土師器、石製模造品)

(6)県内の発掘調査の状況

　1)東北新幹線関係遺跡

　　　東北新幹線の建設に係る24遺跡の発掘調査を終了し、

　本年度から3ヵ年計画により、整理並びに報告書を刊行

　する。

2)県内の発掘調査

　　文化財保護法による届け出のあった発掘調査等は次の

　とおりである。前年とほほ同じ件数を示めているが、特

　に発掘調査面積の増大とそれに伴い長期におよぶ調査が

　目立っている。また、試掘調査が増加し、事業施行前の

　保存協議が徹底してきたことを示めている。

　　方部別、原因別発掘調査等届出件数は次のとおりであ

　る。

調査方部の別	県　　　北		県　　　中		県　　　南		会　　　津		南　会　津		相　　　双		い　わ　き		計
調査原因	分布	発掘	分布	発掘	分布	発掘	分布	発掘	分布	発掘	分布	発掘	分布	発掘	分布	発掘
農業開発(国・県)	0	7	38	6	15	4	9	1	0	0	4	3	0	0	66	21
〃　(個人)	0	0	0	1	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	1
道　路　建　設	1	1	1	2	0	1	0	0	0	0	0	0	0	0	2	4
土　石　採　取	0	0	0	0	1	0	0	0	0	0	0	0	0	0	1	0
宅　地　造　成	0	0	1	2	0	0	0	1	0	1	0	1	0	2	1	7
重要遺跡確認	0	1	0	0	0	1	0	0	0	0	0	1	0	0	0	3
市町村史編さん	0	0	0	0	0	0	0	2	1	0	0	0	0	0	1	2
環　境　整　備	0	1	0	1	0	1	0	0	0	0	0	0	0	0	0	3
そ　　の　　他	1	1	1	2	1	0	2	0	0	0	0	2	0	0	5	5
計	2	11	41	14	17	7	11	4	1	1	4	7	0	2	76	46
	13		55		24		15		2		11		2		122

昭和54年度発掘調査一覧

遺跡名	時期	種別	所　在　地	調査主体	期間	担当者	調査原因	発掘の成果
寺前遣跡	縄文 ・弥生	散布地	南会津郡田島町田島字寺前	福島県 教委	4.9〜 4.28	玉川一郎	宅地造成	土坑群の検出
二重堀跡 (第1次)		防塁	伊達郡国見町大木戸字段ノ越	〃	4.19〜 5.4	日下部善己	県営ほ場整備	二重堀、 一条堀の確認
北延命寺遺跡	古墳	集落跡 ・古墳	岩瀬郡長沼町大字長沼字北塚下	長沼町 教委	4.16〜 5.30	田中正能	〃	T字型石室
西麻生遺跡	弥生	散布地	北会津郡北会津村麻島字舘野2	北会津村 教委	4.1〜 4.15	中村五郎 生江芳徳	確認調査	弥生時代中期の資料
鏡山古墳	古墳	古墳	河沼郡河東町大字倉橋字割新田甲	河東町教委	6.1〜 6.30	小滝利意	宅地造成	竪穴式石室
金山遺跡	平安	散布地	河沼郡会津坂下町大字新開津字金山	会津坂下町 教委	4.15〜 4.16	生江芳徳	国営ほ場整備	遺構、遺物なし
墓料遺跡	縄文 ・弥生	包蔵地	会津若松市一箕町大字八幡字墓料	会津若松市 教委	5.7〜 5.14	小滝利意	水道管布設	再葬墓、 土器多量検出
びわ首沢遺跡	縄文中期	住居址	郡山市熱海町中山字平石	郡山市 教委	4.11〜 6.30	金崎佳生 佐藤満夫	開畑	縄文中期後半の 住居跡群を検出
天神原遺跡	弥生	墳墓	双葉郡楢葉町大字北田字天神原	楢葉町 教委	7.20〜 9.30	馬目順一	スポーツ公園新設	土器棺、 土坑墓の検出
清水池遺跡	縄文	包蔵地	郡山市逢瀬町多田野字清水池	郡山市 教委	7.9〜 8.8	金崎佳生	水路工事
八幡台遺跡	弥生 ・中世	包蔵地 ・館跡	いわき市植田町八幡台6	いわき市 教委	5.10〜 6.5	馬目順一	結婚式場建設	弥生、古墳、 中世館の複合
堀込遺跡	古墳	古墳	安達郡安達町米沢字田向	安達町 教委	5.23〜 6.23	柴田俊彰	国道改築工事	中世の塚