教育年報1979年(S54)-298/319page
2 親子読書文庫
当初7つの文庫で出発したこの文庫も、年々増設し、今年
度は国際児童年ということもあって、予算化も伴ない、28セ
ント編成し、小学校18、公民館2、地域文庫8の地区におい
て実施した。各文庫ともそれぞれに工夫をこらし、利用につ
とめているが、今日言われている子ども達の活字ばなれの傾
向は、報告書の中にも見られ、高学年になるにつれてこの傾
向を示していることは、今後の読書指導の重要な課題であろ
う。また文庫の設置は、家庭、地域文庫等に根をおろすこと
が、望ましい姿であるが、これらは都会地以外には困難であ
り、農村部においては学校に頼らざるを得ない実情である。
今後は配本の効率化、市町村自体への啓蒙等を考慮して、一
市町村複数設置を行って、活発化を図って行きたい。
本年度実施地区は次の通りである。
県 北 国 見 町 国見親子読書文庫
国 見 町 森江野小学校
梁 川 町 五十沢小学校
白 沢 村 糠沢小学校
二本松市 公民館亀谷分館
本 宮 町 まゆみ文庫
県 中 郡 山 市 月形小学校
古 殿 町 大原小学校
大 越 町 下大越小学校
常 葉 町 関本小学校
三 春 町 オアシス文庫
県 南 大 信 村 信夫第一小学校
西 郷 村 米小学校
東 村 釜子小学校
塙 町 高城小学校
棚 倉 町 山岡小学校
会 津 西会津町 黒沢小学校
昭 和 村 野尻小学校
会津若松市 居合団地文庫
〃 金川婦人会文庫
南会津 桧枝岐村 桧枝岐小学校
下郷町 南小学校
田島町 中荒井文庫
相 双 飯舘村 臼石小学校
大熊町 公民館
いわき いわき市 四倉小学校
〃 ともだち文庫
〃 中迎自治会文庫
3 広報・普及事業
(1)館報「あづま」の発行
第30巻1〜2 3号(通巻197〜198号)を発行した。
B5片反 8ベージ 2,000部
198号では特に県立図書館新築に関連して、県立図書館
建設委員会報告書の解説、委員長堀口知明氏の随想、クロ
ーバー子供図書館長金森好子氏の県立図書館未来像といっ
たことについて執筆を願った
(2) 「みんなの調査相談室」
53年度に寄せられた調査相談め事例について図書館の調
査方法の具体例を紹介し、調査相談業務のRRを行った。
(3) 「こどもは本がだあーいすき」
現在最も必要とされている子どもの読書について、身近
な例を示して、文庫活動を進める母親たちの手引き書とい
うべきものとして、配布し、好評を得た。
(4) 「昭和54年度県内公共図書館・公民館図書室の概況」
図書購入費、蔵書冊数、利用状況等の調査結果を一覧に
し、各館の今後の運営の資料として配布した。
(5)第27回福島県図書館大会・第30回北日本図書館大会の開催
・主 題 住民が期待する図書館奉仕
・期 日 昭和54年5月24日〜25日
・会 場 福島市市民センター(福島市飯坂町)
・参加者 図書館 公民館職員、図書館協議会委員、
公民館運審委員、社会教育関係職員、
家庭 地域文庫関係者、利用者 300名
・講 演 「行財政の立場から図書館発展の方策を探る」
日野市財政部長 前川恒雄 氏
・事例発表 図書館奉仕の多様化に対処して 多賀城市
これからの図書館づくり 郡山市
公民館図書室の整備について 胆沢町
公民館における読書活動 本宮町
学校教育と子どもの読書 山形市
「親子読書」をふりかえって 田島町
・分科会 1) これからの図書館奉仕はどうあるべきか
2) 公民館図書室の運営について
3) 子どもの読書について
(6)国書館職員研修会
・主 題 図書館員のための読書法
横浜市立山内図書館司書 酒川玲子 氏
・期 日 昭和54年11月26日
・会 場 郡山市中央公民館
・対 象 公共図書館 公民館 学校 大学図書館等の
職員 120名
(7)子どもの本研究講習会
・主 題 絵本を中心とした手づくり絵本について
絵本作家 松井紀子 氏
・期 日 昭和54年10月25日
・会 場 福島市中央公民館
・対 象 図書館 公民館職員、幼稚園職員、文庫の母
親等 70名
この講習会は「著者と読者の集い」として郡山市(55 2
13)会津若松市(55 2 14)開催、好評をはくした。
(8)職員県外研修派遣(協会)
・見学先 栃木県西那須野町図書館
・期 日 昭和54年10月9日
・参加者 棚倉町図書館、伊達町、保原町、長沼町、
船引町、矢吹町、河東町各公民館
(9)公民館職員図書館実務講習会(協会)
・主 題 公民館図書室の運営について
県立図書館館外奉仕課長 赤座信道
・期 日 昭和55年3月18日
・会 場 郡山市中央公民館
・対 象 県中地区公民館図書室担当者 15名