教育年報1980年(S55)-272/289page

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(2)郷土資料の収集

  県内出版物は、国・県・市町村から刊行される、いわゆ

 る地方行政資料、民間から出される短歌、俳句、詩集等が

 あるが、最近の傾向として、中央の出版社から刊行される

 郷土関係資料も、非常に多くなりつつある。

  本年度に収集した県内出版物は1,715冊で、昨年度より

 やや多くなっている。このなかには、「東和町史」 「塙町史」

 「伊南村近代百年史」「鹿島郷土史」「大倉部落史」等

 の町村史のほか、「会津人物文献目録」「福島大学付属小学校百年史」

 「福島県警察史」「福島県医師会史」等の労作

 も含んでいる。また、「福島県民百科」や「福島県大百科事典」

 等、県民の話題を呼んだもの、「山川忠義画集」

 「青津清喜画集」等、県内の印刷技術の水準の高さを示すものな

 どがある。更に、本年度からは「(財)福島県文化振興基金」

 で助成された図書が、当館および分館に寄贈されることに

 なり、郷土資料の充実に大きく寄与している。

  2 図書館資料の整備

(1)蔵書の検討

  蔵書の検討については、館内に設けられている収書委員

 会において、慎重に検討を重ねているが、より適切な蔵書

 構成を図るため、専門家による蔵書診断を、年次計画です

 すめている。本年度は文学部門について実施したが、委員

 は次のとおりである。

  菅野宏  福島大学教授   日本文学

  長尾光之 福島大学助教授 中国文学

  青木義孝 福島大学教授 英米文学

  斎藤寛  福島大学助教授 ドイツ文学

  佐野敦至 福島大学講師 フランス文学

  新美治一 福島大学助教授 ロシア文学

(2)蔵書目録の刊行       

  所蔵資料の全県的な活用を図るため、毎年編さんされて

 いるものであるが、本年度は、54年度に受入れた3,639冊

 について、増加図書目録として刊行、市町村教育委員会、

 公民館、市町村立図書館等に配布した。

 第3節 館 内 奉仕

  1 利 用 状 況

 館内での利用の中心は、館外個人貸出しであるが、登録者

数を見ると、前年度比で0.7%と、わずかながら減少した。

(表2)

表2 館外個人貸出登録者数

        (昭和55.4〜56. 3)
区分 構成比
勤め人 578 279 857 23.4
自家営業 115 18 133 3.7
主婦     444 12.1
学生 大学 490 488 978  
高校 180 405 585  
区分 構成比
学生 中学 155 189 344  
各種 21 68 89 54.5
846 1,150 1,996  
無職 135 96 231 6.3
1,674 1,987 3,661 100
児童     1,951 総数に対 して34.8
合計     5,612  

表3 館外個人貸出利用者数

      (昭和55.4〜56. 3)
区分 人員 構成比
勤め人 5,157人 16.8人
自家営業 870 2.8
主婦 3,370 11.0
無職 1,637 5.3
学生・生徒 6,018 19.6
家族券 291 0.9
児童 13,417 43.6
30,760 100

開館日数     271日

一日平均利用者数  114人

 53年度をピークとして、年々わずかながら減少しつつある

が、これを数字のうえで見ると、大学、中学生の減少による

ものであることが分かる。しかし、一般成人はむしろ増加の傾

向にある。

 貸出冊数については、逆に前年度比で126%の増加を見た。

(表4)

表4 館外個人貸出利用図書冊数 (昭和55.4〜56.3)
分類別 冊数 構成比
総記 986冊 1.2%
哲学宗教 1,515 1.8
歴史地理 4,108 4.9
社会科学 5,385 6.4
自然科学 2,028 2.4
工学工業 1,997 2.4
産業 846 1.1
芸術 2,980 3.5
語学 377 0.4
文学 24,259 28.8
児童 39,679 47.1
84,160 100

開館日数     27旧

一日平均貸出冊数 311冊


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