教育年報1981年(S56)-149/308page
社 会 教 育
第1節 社会教育一般
1 概 要
急激な現代社会の変化に対応して、県民一人ひとりが生
涯にわたり豊かな生活を創造するため、各自がその世代に
適した新しい生活課題や学習要求を持ち、自己啓発的活動
を行う機会の充実に努めることは一層必要となっている。
そのため、多様化する県民意識の要求を的確に把握し、
地域活動を中心とする各種の学習活動を充実するととも
に、市町村における社会教育活動の振興を図るため、本県
第2次長期総合計画・同短期計画ならびに昭和56年度県教
育委員会重点施策にもとづき、昭和56年度の社会教育課の
重点施策を次のように設定し、社会教育の機会の拡充と事
業の充実に努めた。
(1)社会教育活動の充実
県民の多様化・専門化する学習要求にこたえるため、
生涯教育の構想に立って、各種の社会教育事業を充実し、
県民自ら学習し生きがいを求める社会教育を推進する必
要がある。
これが実現のため、市町村教育委員会ならびに関係機
関団体と緊密な連携のもとに、社会教育活動の拡充を
図った。
1) 社会教育各種学級・講座の拡充
ア 家庭教育学級の拡充について市町村の指導に当た
る。
イ 少年教室の開設促進について市町村の指導に当た
る。
ウ 青年学級、教室の開設促進について市町村の指導
に当たる。
エ 成人大学講座の充実を図るとともに、成人教育関
係学級・講座等の開設促進について市町村の指導に
当たる。
2) 各種社会教育事業の拡充
ア 家庭教育(幼児期)の相談事業の充実に努めると
ともに、家庭教育セミナーの充実を図る。
イ 青少年団体指導者の育成事業等青少年教育事業の
充実を図る。
ウ 高齢者教育指導者研修会等成人教育事業の充実を
図る。
3) 社会教育関係団体の育成を団体活動の助長
ア 各種少年団体の育成を図る。
イ 各種青年団体の育成を図る。
ウ 各種成人団体の育成を図る。
エ ユネスコ協会の育成を図る。
4) 民間の有志指導者の発掘と養成のための各種研修事
業の拡充を図る。
5) 県立社会教育施設における事業の拡充
ア 図書館奉仕活動ならびに研修事業の充実に努め
る。
イ 少年自然の家主催事業の充実に努める。
ウ 海浜青年の家主催事業の充実に努める。
(2)社会教育関係職員の充実
社会教育の一層の振興を図るためには、社会教育主事
等専門職員をはじめ、社会教育施設の職員の定数増と専
任化促進ならびに職員の資質の向上を図る必要がある。
これが実現のため、市町村教育委員会ならびに関係機
関団体との緊密な連携のもとに関係職員の充実を図っ
た。
1) 教育委員会事務局職員のうち社会教育担当職員の定
数増と専任化促進
ア 社会教育主事等専門職員の定数増と専任化につい
て指導に当たる。
2) 社会教育施設職員の定数増と専任化促進
ア 公民館職員等施設職員の定教増と専任化について
指導に当たる。
3) 社会教育関係職員の研修事業の充実
ア 社会教育主事、公民館職員等を対象とする研修事
業の充実を図る。
(3)社会教育施設・設備の充実
各種社会教育施設が整備されつつあるが、なお一層の
整備充実を図ることは、社会教育振興上重要な課題のひ
とつである。市町村と緊密な連携のもとに計画的な整備
充実を図った。
1) 公民館の計画的な設置促進
ア 公民館の計画的な建設ならびに設備の充実につい
て市町村の指導に当たる。
2) 公立図書館の設置促進
ア 市町村立図書館の建設について市町村の指導に当
たる。
3) 青少年教育施設の拡充整備
ア 県少年自然の家、県海浜青年の家の整備に当たる。
4) 公立視聴覚ライブラリーの設置促進
ア 視聴覚ライブラリー未設置市町村の解消について
指導に当たる。
2 市町村社会教育主事等研修会
(1)趣 旨
市町村社会教育主事、公民館主事に社会教育に関する
専門的知識、技術の習得を図り、市町村における社会教
育行政担当者としての資質の向上を図る。
(2)期日、会場、参加者数
1) 期 日 昭和56年9月16日〜19日 3泊4日
2) 会 場 県婦人会館(福島市飯坂町)
3) 参加者数 38名
(3)講師、助言者
1) 講 師
東北大学教育学部長・教授 塚本哲人