教育年報1982年(S57)-074/316page
4 学校の設置及び統廃合
地域社会における過疎、過密化の進行と急速な交通事情の
整備・改善等、教育諸条件が整備されるにともない、学校規
模の適正化を図るため計画的に統廃合が進められた。
また、幼児教育の重要性にかんがみ、これの充実振興を計
画的に推進した結果、公立幼稚園が増加した。
(1)公立小・中学校の設置、廃止
廃 止 設 置 霊山町立上小国小学校 霊山町立小国小学校 霊山町立下小国小学校 浪江町立津島小学校 浪江町立津島小学校 浪江町立津島第二小学校 津島分室 棚倉町立高野小学校 〃 瀬ヶ野分校 津島第二分室 いわき市立樋売小学校 志田名分校 柳津町立柳津小学校 大柳分校 柳津町立西山小学校 高森分校 梁川町立粟野中学校 船引町立船引南中学校 船引町立船引南中学校 七郷分室
〃
芦沢分室西会津町立黒沢中学校 鹿島町立鹿島中学校 鹿島町立鹿島中学校 鹿島町立上真野中学校
(2)新設公立幼稚園
新設幼稚園 所 在 地 学 級 数 川俣町立川俣南幼稚園 川俣町字仲ノ内 4
5 学 校 防 災
学校火災は公有財産を焼失するばかりでなく、児童生徒の
学習の場を失うことになり、加えて精神的な打撃を与え、学
校教育の質的低下をまねき、教育行政を停滞させるなど、社
会におよぼす物心両面の影響はまことに大きい。
昭和57年度においては、体育館の内部を全焼する火災が発
生したほか、ぼやが3件発生したことは、まことに残念なこ
とであった。ぼやについては、早期発見、初期消火により大
事に至らなかったことは、不幸中の幸いであったが、学校の
実態に即した防火体制を再検討し、施設管理の強化を図る必
要がある。
本年度の学校防火対策は次のとおりである。
学校防火査察の実施と指導
(1)県教育委員会の実施事項
1) 学校が行う学校防火診断の実施の徹底と指導をする。
2) 無人化校をなくすよう宿日直代行貝の設置促進、また
は、防火対策の強化を指導する。
3) 木造校舎のうち、小学校17校、中学校8校、計25校及
び耐火構造校舎のうち、小学校8校、中学校14校、計22
校を対象として、県教育庁義務教育課管理主事、消防署員
が中心となって学校防火査察を行い、代行員の設置、査
察結果の改善事項について市町村に要請する。
4) 防火に関する広報活動を強化し、防火思想の高揚を図
る。
学校防火診断の実施
(1)学校防火診断実施のねらい
各学校ごとに防火に関する自己診断を行い、問題点の発
見に努めるとともに、これが対策を講ずることによって平
常の防火管理の強化を図り、学校火災発生の絶無を期す。
学校防火のための年間における定期診断は、5月1日、
12月1日とする。
昭和57年度公立小中学校防火診断査察結果について
(1)防火体制について
1) 児童生徒の防火意識を高めるための方法を工夫し、全
員が協力して防火に努める体制を確立すること。
2) 防火に対する組織及び点検や訓練の方法・内容が形式
的にならないように絶えず反省と改善を加えること。
3) 避難訓練については、誘導方法、誘導標示等について
吟味するとともに、経路に障害となる物が置かれていな
いか確めること。
4) 防火診断にあたっては、それぞれの学校の実情に即し
診断項目を設定して実施すること。
5) 無人化校にあたっては、非常事態の発生に備え、近隣
の住民を含む関係機関との連携を密にしておくこと。
6) 幼稚園、公民館、集会所等が併置されている学校にお
いては、相互の連携体制を確立しておくこと。
7) 校地校舎の貸与にあたっては、使用規定、貸与条件等
について事前に責任者に徹底させておくこと。
(2)宿日直(警備、代行)員の勤務状況について
1) 代行員(警備員)の勤務内容を明確にし、緊急時の連
絡、処置等についても指導すること。
2) 諸帳簿の点検はよくなされているが、形式的な記録に
ならないように指導すること。
3) 警備会社との連絡を密にして緊急時の通報に万全を期
すること。また、巡回の際の指摘事項については、必要
に応して係等に適切な指示をすること。
4) 代行員(警備員)室で使用する暖房器具の管理に留意
すること。
(3)火気関係設備及び取扱い状況について
1) 燃料貯蔵庫については、次の点に注意すること。
ア 貯蔵庫外に消火器を常備しているか。また、その位
置は適切か。
イ 排気孔、ためますを設置しているか。
ウ 貯蔵量、種類等を明示しているか。
エ 物置兼用にしていないか。また、施錠は完全か。
2) 焼却炉の管理については、次の点に注意すること。
ア 焼却炉使用規定が作成されているか。