教育年報1982年(S57)-081/316page
れる。
また、このほかにへき地手当に準ずる手当として
4%へき地学校長期勤務手当の支給がなされている。
なお、複式学級担当者に対しては、多学年手当を支
給している。
エ へき地教職員の特別昇給制度の実施
指定区分/勤務年数 1年以上
2年未満2年以上
3年未満3年以上
4年未満4年以上 5級・4級 6月短縮 12月短縮 3級・2級 3月短縮 9月短縮 12月短縮 1級 3月短縮 6月短縮 9月短縮 12月短縮
3) へき地学校教職員の配置に対する特別措置
へき地教育振興法第4条2項に「都道府県は、へき地
学校に勤務する教員及び職員の定員の決定について特別
の考慮を払わなければならない。」とあり、本県としても
へき地学校教職員の定数配置については、小規模学校補
正等の教員の配置及び養護教員、事務職員等の配置につ
いて特別措置を講している。
(3)今後の問題点
1) へき地学校の教職員の充実を図ること。
へき地学校に勤務する教職員の年齢構成からみて、中
堅教員が少ない。このため、中堅教員を計画的にへき地
に配置していく必要がある。
また、へき地に勤務する教職員の優遇策や地元の受入
れ体制の整備充実にいっそう努力する必要がある。
2) 都市・平地とへき地との人事交流を推進すること。
へき地勤務未経験者を解消するため、これまでも計画
的に平地、へき地の交流を推進してきたが、なお都市部
に未経験者が多い。今後いっそう計画的、広域的交流を
推進する必要がある。
3) 施設・設備の充実と学習指導法の改善を図ること。
教育機器の導入、施設、設備、教材教具等の充実及び
複式学級教材構成資料(県版)の活用を図り、学習指導
法を改善し、教育水準の向上を図る必要がある。
第2節 学 校 教 育
1 概 要
(1)指導行政の基本方針
社会の急速な進展と県民意識の変化に対応し、「未来を
ひらく、県民のための生涯教育」の実現をめさし、教育課
程の基準改善の基本方針、学習指導要領の改訂の趣旨を踏
まえ、調和と統一のある教育課程に基づき、ゆとりあるし
かも充実した学校教育活動の展開を図った。
(2)指導組織
義務教育課指導担当主幹、主任指導主事ほか11名の指導
主事と各教育事務所指導課長、指導主事、各市教育委員会
指導主事及び指導委員によって、幼稚園、小学校、中学校
の指導に当たった。
指導区分/教育事務所 県北 県中 県南 会津 南会津 相双 いわき 指導主事数
(指導課長を含む)8 9 7 9 5 7 8 市・町教育委員会
指導主事数10 11 2 4 0 2 3 教科等指導委員数
(養護教育を含む)9 9 9 9 11 9 8 生徒指導委員 3 4 2 3 1 2 2
(3)学校教育指導の重点
新学習指導要領が実施されて、小、中学校においてそれ
ぞれ3年目、2年目を迎えた本年度は、教育活動の質的充
実をめざし、教育課程の改善充実、生徒指導の充実を図っ
た。
1) 一人一人の児童生徒の個性・能力の望ましい伸長と、
知・徳・体の調和のとれた児童生徒の育成をめざし、教
育内容の充実と指導方法の改善に努めた。
ア 学校教育の指導の重点を明らかにした。
「学校教育指導の重点」「生徒指導の重点」「進路指導
の充実」「学校教育の推進」を「教育福島によって示
した。
イ 小学校(中学校)教育課程編成管理講習会を開催し、
趣旨の徹底に努めた。
ウ 小学校(中学校)教育課程運営改善講習会を開催し、
各教科主任に対し、各学校が編成した教育課程の検討
と運営改善について研修を行い、学習指導要領の理解
と教科経営の向上に努めた。
エ 教育課程研究協議会を小、中学校教育研究会と共催
し教育課程実施上の問題を研究し、改善充実に努めた。
オ 研究学校を指定し、指導内容・方法の研究を車ねそ
の改善に努めた。
(ア) 教育課程研究指定校 (小学校4、中学校2)
(イ) へき地教育研究指定校(小学校2)
(ウ) 勤労体験的学習研究指定校(3地区、小学校9、
中学校3)
力 道徳教育、進路指導の研究学校を指定し、指導の充
実と徹底に努めた。
(ア) 道徳教育協同推進校(2地区、小学校5、中学校
2)
(イ) 進路指導研究指定校(中学校2)
キ 指導職員の研究協議会等を行い、指導の充実に努め
た。
(ア)指導職員研究協議会(2回)
(イ) 指導職員研修講座 (1回)
(ウ) 指導課長会 (3回)
2) 教職員の資質と指導力の向上に努めた。
ア 教職員研修の充実に努めた。
(ア) 新採用教員研修会、教職経験者研修会、中堅教員
研修会、教頭研修会、校長研修会の実施
(イ) 中央研修講座への派遣
(ウ) 長期研修生の派遣
(エ) 教員海外派遣の実施