教育年報1982年(S57)-147/316page
社 会 教 育
第1節 社会教育一般
1 概 要
県民一人ひとりが生涯にわたり豊かな生活を創造するため
各自が自己啓発的活動を行う機会の充実に努めることが要請
され、それぞれの世代にかなった学習・奉仕活動・レクリェ
ーション等の活動をすることが多くなっている。
そのため、多様化する県民意識の要求を的確に把握し、地
域活動を中心とする各種の学習活動を充実するとともに、市
町村における社会教育活動の振興を図るため、本県第2次長
期総合計画、同短期計画ならびに昭和57年度県教育委員会重
点施策にもとづき、昭和57年度の社会教育課の重点施策を次
のように設定し、社会教育の機会の拡充と事業の充実に努め
た。
(1)社会教育事業の拡充
1) 社会教育各種学級・講座の拡充
多様化している学習要望に応え、生涯の各時期に対応
した学習機会の拡大を図るため、地域の実態や年齢層に
応じた各種学級・講座の拡充に努めるとともに、特に高
齢化社会に対応するための諸方策について、市町村教育
委員会の助言指導に当たった。
ア 少年教室の開設を促進する。
イ 青年学級・教室の開設を促進する。
ウ 家庭教育学級(明日の親のための学級・乳幼児学級
を含む)の充実を図る。
エ 成人大学講座の充実を図り、成人教育関係学級・講
座等の開設を促進する。
オ 婦人学級・教室の充実を図る。
力 高齢者を対象とする学習機会の拡充を図る。
2) 各種社会教育事業の拡充
県民が自ら学習し、生きがいを求める社会教育を推進
するため、生涯教育の理念に基づき、各種の社会教育事
業の充実に努めた。
ア 青少年の社会参加の機会と場の拡充を図るため、「ふ
るさとづくり少年教室」ならびに、「在学青年社会参加
活動育成事業」を実施し、その充実を図る。
イ 家庭教育(幼児期)の相談事業・家庭教育セミナー
の充実を図る。
ウ 成人一般の学習機会の拡充を図るため、成人の学習
要求に対応し、成人大学移動講座を開設し、その充実
を図る。
エ 高齢者の生きがいと社会的役割を高めるため、高齢
者人材活用事業を実施し、その充実を図る。
オ 社会教育内容の充実と学習者に対する望ましい対応
についての研究を目的とした生涯学習促進事業を実施
し、その充実を図る。
3) 社会教育関係団体の育成と活動の促進
社会教育活動、コミュニティーづくりを強力に推進す
るため、重要な役割をもつ社会教育関係団体や、グルー
プの育成に努めるとともに、その活動の活発化に努めた。
ア 各種青少年団体への加入促進と活動の充実のため、
助言指導に努める。
イ 各種成人団体の組織強化と主体的活動の助長に努め
る。
ウ ユネスコ協会の活動の活発化を図るため、その助言
指導に当たる。
4) 民間有志指導者の発掘と養成
社会教育活動の充実と活発化を図るため、民間有志指
導者の発掘とその養成に努めた。
ア 民間有志指導者の発掘のため、高齢者人材活用事業
等を促進する。
イ 指導者養成のための各種研修事業の拡充を図る。
5) 県立社会教育施設の事業の充実
青少年の健全育成を図るため、施設相互の連携と協力
を深め、各施設の主催事業の拡充に努めた。
ア 少年自然の家、海浜青年の家の主催事業の充実を図
る。
イ 図書館活動の活発化を図るとともに、研修事業の充
実に努める。
(2)社会教育関係職員の確保
社会教育の一層の振興を図るため、社会教育主事等専門
職員及び、社会教育関係職員の定数増と専任化促進ならび
に職員の資質の向上を図るよう市町村教育委員会の指導に
当たった。
1) 教育委員会社会教育担当職員の定数増と専任化促進
ア 社会教育主事等専門職員の定数増と専任化について
指導に当たる。
2) 社会教育施設職員の定数増と専任化促進
ア 公民館職員等施設職員の定数増と専任化について指
導に当たる。
3) 社会教育関係職員の研修事業の充実
ア 社会教育主事、公民館職員等を対象とする研修事業
の充実を図る。
(3) 社会教育施設・設備の充実
各種社会教育施設は、地域における個人ならびに集団学
習の中核的施設であり、この整備充実は、社会教育振興上
重要である。市町村が長期展望に立って、計画的に整備充
実を図るよう指導に当たった。
1) 公民館の計画的な設置促進
ア 公民館の計画的な建設ならびに設備の充実について
市町村の指導に当たる。
2) 公立図書館の設置促進
ア 市町村立図書館の建設についてその指導に当たる。
3) 青少年教育施設の拡充整備
ア 県立少年自然の家、県海浜青年の家の整備に努める。
4) 公立視聴覚ライブラリーの設置促進
ア 視聴覚ライブラリー未設置市町村の解消について指