教育年報1982年(S57)-177/316page
ら3年継続で工芸品のうち、漆工品、木工品及び竹工
品について調査を行ってきたが、本年度はこの報告書
を刊行した。
第1次調査件数 1,170件
第2次調査件数 94件
報告書収録件数 1,050件
○調査員 県文化財保護審議会季員 高瀬喜左衛門
同 菊池貴晴
会津若松市文化財調査委員 山内清司
4) 各地方言収集緊急調査
近年のマスコミュニケーションの急速な発達によって
方言は全国的に変化し、失われつつある。
方言は、日本語の古い姿を残すとともに、地方の民俗
や風土に密着して成立したものだけに、高い文化史的価
値を有している。
このため、昭和56年度から3年継続で調査を行ってい
る。
○調査内容 次の区分により収録し、文字化して共通語
訳と注釈をつける。
2年次 目上の者と目下の者との会話(男性)
老年層の女性の対話
○調査地区 福島市、会津高田町、昭和村、相馬市、
いわき市 5地区
○調査員 主任調査員 福島大学教授 菅野宏
調査員 福島大学助教授 渡辺義夫
地区調査員 会津高田町 大越大雄
同 昭和村 皆川伝三郎
同 相馬市 松本敬信
同 いわき市 和田文夫
5) 歴史の道保存調査
古くから文物や人々の交流の舞台となってきた道・水
路は、我が国の歴史を理解する上で極めて大切な意味を
もつものである。このため、本年度から3ヵ年計画で、
県内の「歴史の道」ともいうべき江戸時代以前の古い道
河川等と、それに沿う地域に残されている歴史的遺産を
周囲の環境を含めて、総合的かつ体系的に調査を行って
いる。
○調査期間 昭和57年度〜昭和59年度
○調査件数 3ヵ年で20件程度
「歴史の道」調査候補一覧表
昭和57年
度調査番号 街道名(仮称) 概算
距離km区間 参 考 ○ 1 奥州道中 120 白坂―白河―郡山―福島―貝田(仙台方面 へ) 奥州諸大名参勤交代の道 2 浜街道 120 酒井―窪田―平―小高―相馬―新地(仙台 方面へ) 浜通りの主要街道 ○ 3 米沢街道 30 八丁目(松川)―平田―大森一庭坂(米沢 へ) 羽州街道の脇街道 ○ 4 羽州街道 10 桑折―小坂―小坂峠(山形・秋田方面へ) 出羽国の大名道 5 水戸街道 61 矢吹―棚倉―東舘・(矢祭)(水戸・常陸太 田方面へ) 古代文化伝幡の道 6 中村街道 60 福島―掛田―東玉野―中村(相馬) 相馬藩と中通りを結ぶ道 ○ 7 相馬街道 66 本宮―針道―比曾―飯樋―草野―中村 中通りへの塩の道 8 磐城街道 70 本宮
郡山>三春―船引―小野―平いわき地方と中通り物資交流の道 9 御斎所街道 (67)
37(須賀川)竹貫(古殿)―皿貝―常磐湯本 石川・いわき地方を結ぶ主要道 10 白河街道 80 若松<背炎峠 滝沢峠>福良―勢至堂峠―白河 会津藩主参勤交代路 11 南山通り 64 若松一福永(本郷)―大内―田島―糸沢 (今市方面) 参勤交代と仲付駕者の道 ○ 12 二本松街道 53 若松<大寺滝沢峠>猪苗代―揚枝峠―本宮 ―二本松 会津への物資流入路 13 福島街道 77 若松―猪苗代―酸川野―土湯峠―福島 近世に開発された道 14 米沢街道 47 若松―塩川―熊倉―大塩―桧原―桧原峠 (米沢へ) 伊達政宗会津侵入の道 15 越後街道 43 若松―坂下―塔寺―鐘撞堂峠―野沢(津川 ・新潟方面へ) 越後からの塩の道