教育年報1983年(S58)-150/323page
(3) 「重度精神薄弱指導の手引」の刊行
1) 題 名 ”たすけあい・育てあう教育をめざして”
2) 部 数 1,000部(A5判 90ページ)
3) 内 容 1「障害」の考え方の見直し
2 教育実践の目標、方法及び足場
3 遊びと学習、学習指導の原則
4 自己励起的循環の起こるしくみ
5 交信行動の成り立ち
6 重度精神薄弱児の初期学習に関する事例
を3事例紹介
4) 配布先 盲・聾・養護学校及び公立小・中学校、市町
村教育委員会、その他関係機関
5 研究指定校
(1) 心身障害児理解推進研究指定校(文部省指定)
・学 校 名 喜多方市立入田付小学校
富岡町立富岡第二中学校
・指定期間 昭和58年度、昭和59年度
・研究内容 「小学校及び中学校の児童生徒に、心身障害
児に対する正しい理解と認識を深めさせる
ための指導の在り方についての研究」
(2) 重度・重複障害教育研究指定校
・学 校 名 県立西郷養護学校
(発表:昭和58年10月19日)
県立猪苗代養護学校
(発表:昭和58年11月11日)
・指定期間 昭和57年度、昭和58年度
・研究内容 「重度・重複障害教育に関する教育課程及び
学習指導の方法に関する研究」
―個々の子どもの特性に応じたコミュニ
ケーション能力を育てる指導(西郷養護
学校)
―人とのかかわりの力を育てるのぞましい
指導はどうあればよいか(猪苗代養護学
校)
6 生徒指導・進路指導
(1) 生徒指導
心身に障害をもつ児童生徒の指導は、健常児と共通する
一般性を基礎とし、障害による特性を十分に考慮して進め
なければならない。しかし、障害の種類、程度は極めて多
様であるので、指導に当たっては、児童生徒一人一人の障
害の状態、能力、特性等を十分把握し、その実態に応じた
指導目標を明確にし、次の点を特に重視して実践に努める
よう指導した。
1) 学校の指導方針を明確にし、教職員の共通理解に立って
指導を進めるとともに、家庭、施設、病院等との緊密な
連携を図り、一貫した指導体制の確立に努める。
2) 児童生徒の可能性の発見に努め、可能な限り社会的自
立ができるよう教育活動全体を通じて、身辺処理、基本
的生活習慣の確立に努める。
3) 特別活動等を中心に、教育活動全体を通じて、それぞ
れの能力・特性の伸長を図り、自主性、自律性を育てる
とともに道徳的実践力を育てるごとに努める。
4) 交流教育等の指導の充実を図り、障害を克服して社会
に参加しようとする意欲、態度、習慣を育成するととも
に、地域社会の人々に、障害者に対する正しい理解を広
げることに努める。
5) コミュニケーションに障害をもつ児童生徒に対し、そ
の心情の理解と障害の改善に努める。
(2) 進路指導
障害の重度、重複化の傾向が進み、進路指導は一層きめ
細かな対応が必要となっている。従って、進路指導に当たっ
ては、一人一人に、自己の障害について正しく理解させる
とともに、障害を克服して積極的に社会に参加する意欲、
適応力を育てることを目的として、次の諸点に留意して努
力するよう指導した。
1) 一人一人の予想される進路を見通して、小・中・高各
学部の連携を図り、一貫した指導体制を確立し、障害の
特性や発達段階に応じた指導に努める。
2) 障害に対する自己理解を深め、適切な進路設計ができ
るよう経験領域の拡大、自立能力や適応力め向上に努
める。
3) 進路に関する情報・資料等を収集整理し、計画的な活
用に努める。
4) 進路相談活動の充実、強化に努める。
5) 労働・福祉等の関係機関、家庭との連携を緊密にし、
適切な進路の決定と進路開拓に努める。
7 特 別 活 動
(1) 卒業式
県立盲・聾・養護学校卒業者数
学部別/性別 男 女 計 幼 稚 部 2 5 7 小 学 部 74 33 107 中 学 部 95 48 143 高 等 部 39 28 67 計 210 114 324 盲学校の専攻科は、高等部に含む
県立盲・聾・学校卒業式開催日(学部別)
学部別/月・日 3月
1日
(木)10日
(土)12日
(月)13日
(火)14日
(火)15日
(木)17日
(土)19日
(月)23日
(金)幼 稚 部 1 1 2 小 学 部 1 3 3 3 4 1 1 2 中 学 部 1 3 3 3 4 1 1 高 等 部 2 1