教育年報1984年(S59)-244/287page

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 とが重要である。

  このような考えのもとに、研究2年次に当たる本年は、

  「関心・態度」の評価の在り方について研究を行った。

(2)研究主題

   「関心・態度」の評価に関する研究      

(3)研究の概要

 1)理論研究(研究のための理論)

   教育評価についての文献及び先行研究をもとに、「評価

  に関する基本的な考え」、「関心・態度に関する評価目標

  の設定」、「評価基準の設定」、「関心・態度の評価方法及

  び評価の生かし方」について理論研究を行い、実践研究

  のための手続きを設定した。

 2) 実践研究(社会科における「関心・態度」の評価)

   理論研究をふまえ、小学校社会科の小単元を例に検証

  授業を実施し、授業研究を通して分析・考察を行い、観

  察法、自己評価法による「関心・態度」の評価の在り方

  を明らかにした。

 3)紀   要

   「『関心・態度』の評価に関する研究」刊行

  3 福島県標準学力診断検査問題の研究

(1)研究の趣旨

  この研究は、学習指導要領に沿った検査問題を作成し、

 県内各校で検査を実施して児童・生徒の学力の実態を分析

 把握し、教育課程や学習指導の改善に役立てることを目的

 とする当教育センターの継続的研究である。

(2)研究の概要

 1) 福島県標準学力診断検査の実施

   中学校1年国語・数学・英語について、層化無作為2

  段抽出法により中学校6校を抽出して検査問題による予

  備テストを実施し、採点、誤答分析を行った。

 2) 福島県標準学力診断検査問題の研究、作成

   中学校1年社会、理科について所員と中学校教員から

  なる研究委員会を構成し、検査問題を作成した。

 3) 学力分析報告書の刊行

   小学校1、2、3年の社会、理科について実施した検

  査問題による本テストの結果に基づき、学力の実態を分

  析して「福島県標準学力診断検査問題」による学力分析

  報告書を刊行した。

  4 中学校理科指導に関する研究

(1)研究の趣旨

  理科学習において、生徒の興味、関心を高めるのには、

 論理やモデルを重視して抽象的な科学概念を指導するより

 も、身近な素材を授業展開の中に多くとり入れて、自然の

 事物、現象に直接ふれる学習が求められている。このよう

 なことから、身近な素材を活用し学習活動に応用できる実

 践例を各分野にわたって検討した。そして、それを実際の

 授業実践を通して考察を加え研究を進めた。

(2)研究主題

  身近な素材を活用した中学校理科指導の研究

(3)研究の概要

 1) 身近な素材を生かした理科学習指導上の問題点をとり

  だした。

 2) 各分野における研究課題を設定した。

 3) 理科学習指導要領の内容及び教科書に示されている観

  察・実験の内容を検討した。

 4) 身近な素材を生かしたり、直接経験を重視する理科指

  導のあり方に検討を加え、授業展開案をつくり実践を行

  つた。

 5) 授業研究の考察をしてまとめた。また、考察に基づいて、

  必要があれば観察や実験内容の再検討を行った。

 5 児童生徒の耐性に関する研究

(1)研究の趣旨

  今日、児童生徒の様々な問題行動が増加している中で、

 児童生徒の内面に目を向けると、これら問題行動の背景の

 一つとして、耐性の欠如が大きな比重を占めていると言わ

 れている。このことに関して、「青少年白書」の青少年問題

 の現状と対策の中でも、問題行動増加の背景や要因と深い

 かかわりがあるとみられる現代青少年の性格的特徴とし

 て、耐性の欠如が指摘されている。

  これらをふまえ、適切な生徒指導を推進するため、児童

 生徒の耐性にかかわる意識や行動の実態を把握し、分析と

 考察を加え、教育現場の指導の一助に資するものである。

(2)研究の内容

生徒指導に関する研究一児童生徒の耐性に関する研究一

(3)研究の概要

  本研究では、耐性の概念をとらえて、耐性を促進あるい

 は阻害する特性・要因を構造的に位置づけ、児童生徒及び

 その保護者や教師を対象とする調査を通して、児童生徒の

 耐性にかかわる実態を総合的に把握した。この調査結果を

 基に、分析と考察を加え、耐性醸成のための基礎的な手が

 かりを追求したものである。

  研究の成果は、紀要「生徒指導に関する研究一児童生徒

 の耐性に関する研究一」として刊行した。

 6 事例を通した教育相談の進め方に関

  する研究

(1)研究の趣旨

  「反社会的行動をもつ児童生徒への心理的な指導援助」

 の副題のもとに、昭和59年度より2か年にわたって行う研

 究である。児童生徒の反社会的行動の改善・解決を図るこ

 とを通して、より的確な教育相談のあり方を追究する。

(2)研究の概要

1)理論研究

  ア 児童生徒の反社会的行動についての基本的な考え方

  イ 反社会的行動の発生を理解する手がかりと背景

  ウ 反社会的行動をもつ児童生徒の教育相談の進め方

2)事例研究

  ア 小学校 2例(いずれも盗み)

  イ 中学校 3例(集団いじめ、無断外泊・家出、不純

          異性交遊)

  ウ 高等学校2例(バイク窃取、性的逸脱行動)

3)考   察 

  ア 事例の総括



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