教育年報1984年(S59)-248/287page
1 図書館資料の収集
(1)一般資料の収集
今年度も引き続いて基本図書・参考図書の充実と資料全
体の調整につとめた。
収集した基本図書の一部には、「現代哲学の主潮流」
「現代社会の諸問題と宗教」「日本の民俗宗教」「縄文文化の研究」
「日本の古典籍と古代史」「幕府制度史の研究」「朝鮮終戦記」
「各駅停車全国歴史散歩」「朝鮮半島の分断構造」
「イギリス地方自治制度論」「反核・軍縮宣言集」「戦後地方行財政資料」
「近世村落の身分構造」「家族関係と家族福祉」
「ロシア労働政策史」「高齢化社会の雇用と生活」「世界の教育改革」
「教育制度変革の理論」「南極の科学」「ダム湖の生態学」
「中国東北区(満州)の植物誌」「水利の開発と調整」
「陸水環境調査法」「地域開発と産業構造」「広葉樹林とその施業」
「現代書」「平安蛙代文学語彙の研究」「ロシア語の音声」
「古代文芸思想史の研究」「古代の文学シリーズ」
「現代韓国詩人選」等の図書がある。
参考図書の主なものとしては、「日本植生誌」
「ホスピスケアハンドブック」「ファインセラミックスハンドブック」
「全国の物産と産業」「林業百科事典」「琉歌全集総索引」等が
ある。
全集・資料集の主なものでは、「萬朝報(復刻)」「ルソー全集」
「明治農書全集」「産業組合調査資料」「古筆手鑑大成」
「連歌貴重文献集成」等がある。
美術書では、「朝日美術館風土記シリーズ」
「日本仏教美術史研究」「日本画素描大観」「高橋由一油画資料」
「土門挙全集」等がある。
受入れ状況は〔表1〕のとおりである。
〔表1〕資料の受入れ整理状況 昭和59年度
区 分 購 入 寄 贈 編 入 管理換 計 ―般図書(館内) 15,137 278 193 ― 15,608 〃 (館外) 3,942 1,666 ― ― 5,608 特殊文庫(館内) ― 25,963 ― ― 25,963 児童図書(館内) 6,516 188 ― ― 6,704 〃 (館外) 3,744 838 ― ― 4,582 小 計(館内) 21,653 26,429 193 ― 48,275 小 計(館外) 7,686 2,504 ― ― 10,190 合 計 29,339 28,933 193 ― 58,465冊
(注)特殊文庫冊数の内訳は、小野崎文庫13,500冊、
中島文庫8,105冊、佐藤清太文庫4,358冊である。
(2)郷土資料の収集
今年度から新たに郷土資料係が設置され、視聴覚資料も
含めた郷土資料の収集につとめた。
「安達憲政史」「福島県通史」「集古十種」等の復刻版を
はじめ、「安積高校新聞」「会津高校学而新聞」「須女高新聞」
等の縮刷復刻版や、「福島県郡統計書集成」「東北民俗資料集」
「郡山市史続編」「庄司吉之助著作集」等の基礎資料の
ほか、「田中冬二全集」「荒正人著作集」「角田文衛著作集」
等の県人による著作を収集した。
また、「尾瀬ハイキング」「日曜散歩信夫山」
「ふくしま少年あそびの民俗詩」「斎藤清の世界」等の
親しみやすい本の収集にも留意した。
(3)視聴覚資料の収集
収集したおもなものは、16ミリフィルムでは、「ふるさとの歴史」
(須賀川)「張子の里」(三春)「会津御薬園」(会津)
等である。
ビデオテープでは、「会津若松獅子舞」「三春駒・三春張子」
等の市販ビデオのほか、「無線塔」(原町市教委)
「わたしたちの信夫山」(福島市児童文化センター)
「風雪会津鶴ヶ城」(会津シネクラブ)「遙かなる光芒・朝河貫一」
(福島中央テレビ)等の自主制作作品の収集にもつとめた。
(4)児童図書研究図書の収集
児童図書の研究資料には、「戦後児童文学作品論」
「現代日本児童文学論」「児童文学・研究と創作」「児童文学(復刻)」
「おとぎの世界(復刻)」「洋書絵本(フランス語版)」
等の資料がある。
2 図書館資料の整備
(1)資料の収集
最近における出版界のもとでは、資料の収集にあたって
難しい面もあったが、出版年の古いものについても、各部
門の基本的資料の収集に努力した。また、地方の出版物につ
いては、網ら的に収集するとともに、県民の生活に影響を
及ぼす地域開発関係等の資料についても収集につとめた。
(2)逐次刊行物の整備
今年度より逐次刊行物係が新設されたのを機に、多様で
迅速な情報の入手を求める利用者の要望に応えるべく、逐
次刊行物の収集と整備につとめた。雑誌については、購入
・寄贈合わせて約900誌、新聞は62紙である。また、特言松報類
は、7誌あり、年間増加数約7,220冊(公報類のみ)にのぼ
つた。
・第3節館内奉仕
1 調査相談
県立図書館のメーン業務ともいえる調査相談は、年々充実
されてきているが、新館の落成を機に、さらに強化充実され
た。
なかでも、県の調査センターとしての役割から、郷土部門
と逐次刊行物部門を新設し、県民の多様化する情報要求に応
えられるように整備した。
本年度の調査相談件数は〔表2、3〕のとおりである。
2 相互貸借
これまでの利用は、比較的低調で県内の2〜3の図書館に
とどまっていたが、資料センターとして出発したこともあっ
てか、図書館はもちろん、公民館からの利用が相次ぎ、第二
線図書館としての成果をあげることができた。
本年度の利用状況は〔表4、5〕のとおりである。