図書館

第1節　概要

　1　運営方針

　地域に育つ「図書館の図書館」としての機能充実を図り、

県内公共図書館等が対応困難な事項等に積極的に援助を行う

とともに、県民の多様化しているニーズに応えるべく、より

多くの資料の収集整備に努め、情報化時代における図書館と

して、県民の学習活動に対し、広く資料や情報の提供を行い、

調査研究のための援助に努めた。

(1)　図書館資料の収集・整備

　各部門の基本図書、参考図書について、計画的に収集整

理を行い整備充実を図った。

　特に、郷土関係資料については、積極的に収集を行い、

郷土資料を中心とした調査研究のための利用促進を図った。

(2)　調査相談機能の充実

　1）　調査相談業務の強化

　公開図書室により多くの資料を公開し、来館者の調査

研究を援助するとともに、県内外から数多く寄せられる

各種調査相談に対し、迅速・的確に対応した。

　2）　相互貸借

　広く県民に資料利用の機会を拡大するため、県内外図

書館との連携を図り、必要資料の積極的な提供に努めた。

(3)　児童図書部門の機能強化

　利用者の多い児童室の図書の貸出し、返却、予約ならび

に検索等のコンピューター処理により、各分野にわたって

迅速化し、業務の円滑化を図った。

(4)　相互協力の推進

　1）　職員研修の充実

　県内の図書館関係職員について、資質の向上を図るた

め、継続して実施した。

　2）読書活動指導者の養成

　県　内各地に広がりをみていろ読書活動の輪を育て、地

域における読書活動指導者の養成に努めた。

　3）　協力事業の推進

　県立と他の県内公共図書館とのサービス業務等の連絡

調整ならびにサービスの拡大を図り、図書館のネットワ

ークの確立と機能強化を図った。

　2　図書館協議会

協議会は次のとおり開催した。

第1回　昭和63年8月5日

・　昭和62年度図書館の利用状況について

・　昭和63年度事業の実施状況について

第2回　平成元年3月23日

・　昭和63年度図書館の利用状況について

・　昭和63年度事業の実施状況について

・　平成元年度当初予算概要と事業計画について

　第2節　資料の収集・整理

　郷土資料の網羅的収集に意を注いだほか、全部門にわたり

定評のある基本図書、参考図書資料の一層の整備・充実に引

続き努力した。また、常時資料提供の現場を想定しつつ、個

々の利用者にとって必要な「遺書」を収集することに特に留

意した。

　整理面では新着資料の迅速な組織化に最も力を尽くしたほ

か、さらに各種の資料検索手段の工夫・作成と未整理資料の

段階的解消等々に努めた。

　1　図書館資料の収集

(1)　一般資料の収集

　基本方針および年度重点収集方針に則り、イ)各分野の

基本図書・参考図書資料、ロ)社会的関心事を主題とした

時事資料、ハ)計画的解消をめざした未整備資料、二)県

民のリクエストに対応した要望資料、ホ)体系的蓄積を目

的とした継続収集資料等々の収集・整備を行った。

(2)　郷土資料の収集

　県および市町村発行の行政資料の収集については特に留

意した。市町村史(誌)等の基本資料のほか、限定出版の

図書、地域発行の小冊子等の埋もれがちな資料の発掘収集

にも意を用いた。

(3)　視聴覚資料の収集

　県広報広聴課より県政広報テレビ番組のビデオ(昭和60

年度分)の移管を受けた。内容は、「茶の間の県政」52点、

「こんにちはふくしま」52点等となっている。また、古関

裕而、丘灯至夫作品のC・D(コンパクト・ディスク)、

民謡のカセット・テープ等も収集した。

(4)　児童図書研究図書の収集

　児童部門における図書及び図書館奉仕のための調査研究、

並びに読書相談に応じるためなどの資料を網羅的に収集し

た。具体的には、文学教育、読書指導、作家論、作品評論、

図書目録等の成人向け資料と、研究素材としての児童向け

図書等の収集を行った。

(5)　逐次刊行物の収集と整備

　利用者の多様な要求に応えるべく、各分野の定評ある雑

誌を収集し、特に今年度は近代文学関係雑誌の復刻版を整

備して、資料の充実を図った。

　また、相互協力事業の一環として、県内公共図書館の購

入雑誌の現状を調査し、多様な利用に対応できる体制を検

討した。

　新聞については、地元紙、中央紙等の収集と保存に努め、

地元紙は、汚・破損防止のため、マイクロフィルム化を行

った。

　また、郷土関係関連記事のクリッピングを合冊整備し、

利用の便を図った。