教育年報1991年(H3)-130/234page

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保健体育


第1節 概   要

 保健体育課においては、体育、保健・安全、給食の各分野

の相互連携を図りながら、平成3年度福島県教育委員会重点

施策である「"ふくしま新時代"を担う人材育成のための学

校教育の充実」と「明るく心豊かな活力に満ちた社会をめざ

す文化・スポーツの振興」を柱として各種施策の推進を図っ

たが、その成果は次のとおりである。

 また、平成7年に本県で開催される第50回国民体育大会

に向けて、国体開催県にふさわしい優秀な成績を収めるため

の競技力向上対策については、競技力向上対策本部・企業ス

ポーツ連絡協議会の整備充実、指導者の養成確保、選手の育

成強化、特殊競技用具の整備など、各般の施策を積極的に推

進した。

 
1 学校体育の充実

 学校における体育・スポーツ活動の充実を図るため、体育

担当者並びに運動部活動担当者を対象に各種体育実技指導者

講習会をはじめ、豊富な経験をもつ民間の優れた指導者を学

校に派遣する指導協力者派遣事業等を通して指導者の資質の

向上と児童生徒の体力及び技能の向上に努めた。

 また、文部省指定「体力つくり推進校」「武道指導推進校」

「運動部活動研究推進校」をはじめ、県教育委員会指定「体

力つくり研究推進校」「集団・安全行動推進校」における実

践研究や公開発表を契機として、その成果の普及に努めた。

 さらに、本県児童生徒の体力・運動能力の実態を把握する

ため、スポーツテストを実施し、その分析結果の活用を図る

とともに、各学校の実態に応じた体力つくりの推進に努めた。

 さらにまた、小学校運動競技奨励事業や運動部活動指導者

派遣事業を実施し、運動に親しむ児童生徒の育成を図るとと

もに、体力・運動能力の向上と運動部活動の活性化に努めた。


 2 学校保健・学校安全の充実

 学校における保健教育・保健管理の充実を図るため、学校

保健関係教員を対象に「保健教育・安全教育指導者研修会」

を県内3か所において開催したのをはじめ、新採用、5年経

験、中堅の養護教諭を対象に各研修会を開催し、資質の向上

に努めた。

 さらに、学校における歯科保健活動の充実をねらいとした

「全国学校歯科保研究協議会及びむし歯予防推進指定校協議会」

養護教諭の資質の向上をねらいとした

「北海道・東北ブロック養護教諭実技講習会」

を本県において開催した。

 また、児童生徒及び教職員の健康診断を実施し、疾病・異

常の早期発見に努めるとともに、学校保健委員会の組織活動

を促進し、学校保健活動の活性化に努めた。

 なお、児童生徒のむし歯被患率が高いことから、むし歯予

防の実践研究を推進するため、文部省指定の指定校による研

究の推進や日本学校保健会の委託事業による県内2地区にお

ける地域ぐるみのむし歯予防の推進に努めた。

 健康教育の推進についても、文部省及び県の指定による研

究推進校により健康教育の推進に努めた。

 次に、学校における安全教育・安全管理の徹底を図るため

学校安全指導者を対象に、「交通安全教育指導者研修会」を

県内3か所において開催し、資質の向上に努めた。

 また、日本体育・学校健康センター委嘱による「学校安全

研究推進校」の実践研究及び公開発表を契機として、その成

果を地域の学校に普及させるように努めた。


 3 学校給食の充実

 本年度の学校給食の実施状況を児童生徒数で見ると、完全

給食は小学校で98.5%、中学校では79.8%の実施率となっ

た。

 米飯給食は、小・中学校とも完全給食実施校では100%の

実施率となっており、週当たりの実施回数は平均2.8回であ

る。

 学校給食費は、1食当たり小学校(中学年)で217円37銭、

中学校で252円36銭となっている。

 次に、学校給食の充実を図るため、給食関係職員を対象に

新任学校給食主任研修会を県内4か所において開催したのを

はじめ、学校栄養職員を対象に新採用・専門研修会を開催し、

教育的指導力及び資質の向上に努めた。

 さらに、食中毒や労働災害等の事故防止を図るため、研修

会及び文書・広報等により衛生思想の啓発、安全管理の指導

に努めた。

 また、県教委指定「学校給食改善研究指定校」2校を指定

し、実践研究及び公開発表を通じて、学校給食の改善・充実

を推進するとともに、地域に根ざした学校給食を実現するた

め学校・家庭・地域との連携に努めた。


 4 研究大会の開催

 第15回福島県学校体育・安全、給食研究大会を県内関係者

480名の参加を得て、白河市民会館を主会場に2日間の日程

で開催した。

 「自ら進んで健康な生活のできる幼児・児童・生徒の育成

を目指して」を大会主題に掲げ、生涯にわたって健康で活力

に満ちた生活のできる幼児・児童・生徒を育成するため、学

校体育、保健・安全、給食の諸問題について研究協議し、具

体的な指針を見い出し、多くの成果を収めた。


 5 社会体育の充実

 県民のスポーツ・レクリエーション活動の一層の推進を図

るため、(財)県体育協会、高等学校体育連盟や中学校体育

連盟、県スポーツ少年団など体育・スポーツ団体への助成を

通して、それぞれの団体が行う指導者養成やスポーツ振興事

業の促進に努めるとともに、県総合体育大会の開催や

東北総合体育大会、国民体育大会、全国スポーツ・レクリエーショ

ン祭に役員・選手を派遣するなど、スポーツの普及・振興に

努めた。


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