教育年報1993年(H5)-195/235page

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サービス活動は"生涯学習時代"等、社会環境の変化を敏感

に反映してか、社会人の利用が着実に増加している一方、そ

れまで全体の半数近くを占めていた児童(小・中学生、幼児)

は漸減傾向にある。

 それは、児童の絶対数が減少していること、生活がますま

す多忙化していることに加えて、身近に読書施設の新設、充

実があったこと等にもよるものと考えられるので、必ずしも

マイナス要因のみとは思えないが、今後の学校図書館の整備

・充実策の動向ども関連して当館自体の努力はますます必要

となってこよう。

 1 調 査 相 談

 何らかの情報あるいは情報源を求めている利用者に対して

人的援助を行う業務で、その具体的内容は、利用者の調査研

究に対する援助と、参考質問に対する回答の二面性を持つが、

その基盤となる関係資料の整備、資料運用力の向上、利用者

対応の改善等に意を注いだ。

 その結果、総件数は10,948件で前年度比15.1%の大幅な

増加を見た。

 〔表3〕 記録された参考質問の分析

 (単位:件)
区分 郷土資料 一般 遂次
刊行物
小計 児童
人文 社会 自然
口頭 1,685 1,621 1,644 1,289 773 7,012 463 7,475
電話 1,182 739 598 268 411 3,198 103 3,301
文書 137 8 15 0 10 170 2 172
3,004 2,368 2,257 1,557 1,194 10,380 568 10,948
6,182 1,194 10,380 568 10,948

 2 館 内 閲 覧

 種別・形態別・主題別に体系化した約14万5千冊の公開資

料をはじめとする全蔵書を館内で自由に、また快適に閲覧で

きるよう配慮した。

 即ち、社会人用の閲覧席を主に、利用席をそれまでの120

から計230(机、椅子のみも含めて)に増設したほか、資料

配置や資料検索のための案内等に工夫した。

 また、利用者の声を館運営に反映させるための配慮も行っ

た。

 3 館外個人貸出し

 資料・情報を求めるすべての人々にそれを提供することが

図書館のもっとも基本的な任務であるが、それを質的にも高

めていくサービスが当該業務である。いつでもどこでも、自

分の都合のよいときに図書館の本を見ることができるよう、

一度の来館で、4冊以内、2週間期限の館外への個人貸出し

を行っており、誰でも利用できる。

 本年度も利用し易い条件づくりに務めた結果、登録者・利

用者・利用冊数のいずれにおいても、前年度との比較で名々

4.4%、1.7%、0.1%の増加を見た。

 〔表4〕 館外個人貸出利用者数
区分 人数 構成比(%) 区分 人数 構成比(%)
勤め人 11,517 43.0 学生・生徒 7,899 29.5
自家営業 1,026 3.8 小計 26,757 100.0
主婦 3,253 12.2 児童 22,152
無職 3,062 11.5 合計 48,909

 〔表5〕 館外個人貸出利用図書冊数
分類 冊数 構成比(%) 分類 冊数 構成比(%)
総記 1,424 2.1 語学 993 1.5
哲学・宗教 3,254 4.8 文学 14,934 22.2
歴史・地理 6,595 9.8 郷土資料 3,931 5.8
社会科学 12,291 18.3 雑誌 1,778 2.7
自然科学 6,132 9.1 小計 67,293 100.0
工学・工業 5,740 8.5 児童 71,755
産業 3,230 4.8 合計 139,048
芸術 6,991 10.4      

 〔表6〕 入館者数・登録者数
開館日数 入館者数 登録者数(うち児童)
275 238,114 15,603(6,400)

 4 特別貸出し

 現行「館外個人貸出し」のみでは対応できない事態に対応

するための制度で、対象者、貸出資料、冊数、期間等の面で

の配慮を行い、きめの細かいサービスを心がけた。

 〔表7〕 特別貸出状況
貸出先 件数 冊数
官公庁関係 38 162
図書館その他 21 58
会社・事業所 6 13
報道関係 15 38
学校 22 77
一般利用者 37 93
139 441



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