教育年報1997年(H9)-124/258page

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口 展示水槽総容量 3,990t

(予備水槽450tを含む)

□ メイン水槽 「黒潮・親潮大水槽」

(展示水量2,050t)

□ 建設工期 平成9年10月〜平成12年1月(予定)

□ 概算工事費 (関連工事含む) 156億円

2) 展示設計

 「福島の海」の最も特徴的な事象である「潮目の海〜

黒潮と親潮のであい〜」を展示のメインテーマとして、

福島の川から福島の海へ、そこから海流をたどりながら

親潮、黒潮それぞれのふるさとへ展開する展示のストー

リーを設定した。

 観覧者が、1階のエントランスホールからプロローグ

展示を経て、エスカレーターで最上階の4階へ上り、各

ゾーンを巡りながらスロープ状の回廊を階下へと向かう

展示動線とした。

(2) 本館新築工事の発注

 本施設の平成12年夏の開館を目途に整備を進めるため、

以下により本館新築工事を発注(契約)した。
工事区分 契約金額(千円) 契   約   先
建築 8,505,000 大成・福浜・加地和特定建設工事共 同企業体
電気 1,002,750 岡野・大和・三浦特定建設工事共同 企業体
火報・ その他 270,900 常盤電設産業株式会社
給排水・ 水処理 2,394,000 新菱・北関東・丸良特定建設工事共 同企業体
空気調和 1,176,000 トーヨコ理研・三共設備・大倉工業 所特定建設工事共同企業体
昇降機 166,950 三菱電機株式会社東北支社

(3) 工事着工

1) 安全祈願祭

本館新築工事施工企業による安全祈願祭が平成9年11

月4日、建設地であるいわき市小名浜港2号ふ頭地内に

おいて執り行われ、本格的な建設工事に着手した。

2) 着工記念イベントの開催

 安全祈願祭の開催と前後して、いわき市市民の企画に

よる着工記念イベントが以下のとおり開催された。

ア 11月3日(月):文化の日;小名浜港1・2ふ頭間

・海洋○×クイズ大会

・あんこう鍋食べ放題

・さんま10,000匹つかみ取り

イ 11月4日(火)

・記念植樹;みなと運動公園内

3 海水取水・送水設備工事

 本施設においては、特に飼育展示する生物に必要な新鮮で

良質な海水を入手するための海水取水・送水設備を設置する

こととしている。

(1) 実施設計等の実施

 海水取水・送水設備の設置のため、取水地点の決定及び

送水ルート、方法の検討に必要な調査委託を平成9年度に

行った。

(2) 工事着手

 海水取水・送水設備工事の内、以下の工区に係る工事を

発注(契約)した。

1) 1工区 (取水工事)
契 約 期 間 契約金額(千円) 契  約  先
10.3.30〜11.4.15 318,150 山木工業株式会社

2) 2工区 (送水工事;三崎公園内)

契 約 期 間 契約金額(千円) 契  約  先
10.3.30〜11.3.25 147,000 株式会社三崎組

4 飼育困難生物の飼育実験

(1) 飼育困難生物飼育実験施設の設置

 本施設では、21世紀に向けて特色ある施設づくりを目指

す一環として、今まで飼育が困難とされていた海洋生物の

飼育実験を行い、その研究成果を展示に活かすことにして

いる。そのため、平成8年度末に飼育困難生物飼育実験施

設を設置した。

・場所;いわき市小名浜下神白

・施設;プレハブ平屋造

(設置水槽;30t 3基、10t 2基 他)

 平成9年度は、以下の調査・研究に本格的に着手した。

1) 飼育困難生物(水族館では飼育展示が困難とされてい

る生物)の展示を可能にするための飼育研究

2) 福島県下に生息している生物の収集ルート等の開発

・小名浜近郊の漁業混獲生物の調査

・海岸生物及び河川淡水生物の調査

・阿武隈地域の植物に関する調査

(2) サンマの飼育実験

1) 「サンマ」を対象とした理由

サンマは、黒潮海域と親潮海域を回遊し、当施設の展

示テーマ「潮目の海〜黒潮と親潮のであい〜」に合致し

た魚種の一つである。しかし、サンマは知名度とは逆に

飼育が極めて困難で水族館で周年展示した例はない。

(注) サンマとは

 日本からアメリカ沿岸にいたる北太平洋に広く分布し

外洋の表層を遊泳する。サンマは動物プランクトン

(オキアミ類など)を餌とし、寿命は約1年程度と言われて

いるが生態的には未解明な点が多い。

2) 実験の概要

 サンマの周年展示には、卵、稚仔魚の期間の展示端境


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