平成12年度教育年報 -002/272page

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1 生涯学習関係

(1) 副知事を本部長とする生涯学習推進本部を中心に、全庁的な生涯学習の推進に努めるとともに、福島県生涯学習審議会において県の生涯学習推進の総合的な施策について審議した。

(2) 平成12年1月にインターネット化した「ふくしまマナビィネット」は、その後アクセス件数が飛躍的に伸びている。データベースの一層の充実のため、操作研修を充実させて、引き続き市町村にデータ整備の働きかけを行っている。

(3) 生涯学習によって得られた知識や技術をボランティア活動に生かしたいと考えている県民の活動を支援・促進するため、特に必要の高まっているボランティア・コーディネーターの養成に取り組むとともに、指導者の学習と交流の機会として研究大会を開催し、「生涯学習ボランティア」の推進に努めた。


2 義務教育関係

(1) 県内の小・中学校児童生徒の基礎学力の向上を図るため、「ふくしまの教育ライジングプラン」〔基礎学力向上推進支援事業〕を実施した。その中で、平成9年度から実施してきた「学力向上IDプラン」の成果を全小・中学校に普及させるとともに、個に応じた指導の充実を図るためのT・T(テイーム・ティーチング)教員を配置するなど、各市町村教育委員会における基礎学力向上推進支援事業への支援をとおして、各小・中学校における日々の授業の工夫改善を図り、基礎学力向上に努めた。

(2) 総合的な生徒指導施策「ハートウォームプラン」の一環として、各教育事務所に学校教育相談員を配置し、電話相談や学校等への訪問相談活動を実施した。また、中学校13校及び小学校2校に県単独事業によるスクールカウンセラーを配置し、いじめ問題や不登校等の学校不適応問題への指導援助の強化を図った。さらに、カウンセリング研修会や各種連絡協議会を開催し、教職員や教育相談専門員の資質の向上と関係機関相互の連携強化を図った。

(3) 環境教育を行う学校に対して、環境教育に詳しい専門家を派遣し、指導助言を行う環境教育コーディネーター派遣事業を実施した。また、福島、群馬、新潟三県の児童生徒による「尾瀬子どもサミット」を実施し、次世代を担う子どもの環境観の育成に努めた。


3 高等学校教育関係

(1) 大学等進学及び就職等のために必要な学力の向上を期するとともに、本県生徒一人一人の個性を生かした進路希望の実現のために、すべての県立高等学校を対象にして「ふくしまの教育ライジングプラン事業」〔進路希望実現推進事業〕を実施した。
 なお、事業は次の3つを柱としている。
1.各学校の主体性を生かした学力向上事業(進路講演会、集中学習会、大学教授の出前講座等)
2.教員の指導力の向上を図るための事業(作問を通しての学習指導の研究、中・高連携による学習指導の研究等)
3.学力向上を図るための家庭・地域の意識啓発事業(公開フォーラム等)

(2) 教職員現職教育計画に基づいて、各種研修会や講習会を開催し、教職員の職責にふさわしい資質・能力の向上に努めるとともに、社会の変化や時代の進展に対応した実践的指導力を修得させるため、先端技術の研修や英語担当教員海外派遣事業等を実施した。

(3) 多様化した生徒の心の問題の解決のために、文部科学省のスクールカウンセラー活用調査委託事業としてスクールカウンセラーをモデル校6校に配置するとともに、学校教育相談推進事業として学校教育相談員を配置し、継続的な指導に努めた。さらに、生徒指導に関する各種研修会等を通して、教職員の実践的指導力の向上を図った。

(4) 県立高校の施設整備事業関係では、福島女子高校、相馬高校、相馬女子高校、安積女子高校、喜多方東高校、磐城女子高校、会津女子高校、安積高校、磐城高校を対象に男女共学化推進事業 (21億6,487万円) を実施したほか、福島商業高校外27校を大規模改造事業 (22億3,653万円) で、県中地区新設定時制通信制高等学校を区分買収事業 (42億3,220万円) で、いわき光洋高等学校全日制を校舎等移転新築事業 (4,711万円) で、郡山高校を校舎等改築事業 (2億4,444万円) で、安積高校外12校を教育環境施設整備事業 (1億6,634万円) で、それぞれ整備した。


4 養護教育関係

(1) ノーマライゼーションの理念に基づく「ともに生きる社会づくり」の理解・啓発を促進するため、盲・聾・養護学校高等部生徒と高等学校生徒等10名を障害者福祉の先進国アメリカに派遣し、共通の体験をとおして研修する福島県青少年等海外派遣事業「うつくしま県民の翼」共生社会への遺支援研修コース『ふれあいウイング』を実施した。

(2) 盲・聾・養護学校の児童生徒が学校から外へ出て、多くの人と出会い、ふれあいを深めたり、自然体験や社会体験をとおして、自ら学び、自ら考え、主体的に行動できる生きる力を育み、社会参加・自立を積極的に支援する「であいふれあいサポートプラン」事業を6校で実施した。

(3) 21世紀を展望した養護教育の課題の中で、特に重要な課題となる重度・重複障害児の医療的ケアについては、平養護学校に看護婦を指導員として配置するとともに医療器具等を整備し、試行的実施を行った。

(4) 特殊教育諸学校の施設整備事業として、大笹生養護学校のふくしま養護教育充実ブラン (1,565万円) を実施し、郡山養護学校を校舎等改築事業 (17億4,999万円) で、大笹生養護学校及び石川養護学校は高等部設置事業 (9億1,321万円) で、それぞれ整備した。


5 社会教育関係

(1) 子どもの生きる力を育む地域の教育力の向上を目指すためには、学校教育と社会教育の運携・融合を推進する必要があり、「学社連携・融合フロンティア事業」を実施した。

(2) 不登校の児童生徒やその保護者及び障害のある青少年やその保護者を対象に、「青少年自然体験活動推進事業」を4自然の家に拡充して実施した。

(3) 完全学校週5日制実施に向けて、家庭・学校・地域社会の連携のもと、学校外活動を推進するため指導者の育成や


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