レッドデータブックふくしまT 植物・昆虫類・鳥類 -021/451page

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それを解決しない限り、人類の未来がないこともまた冷静に受け止めなければならないところである。

2 調査手法

本調査は、ふくしまレッドデータブック作成検討委員会の分科会のうち種子植物、シダ植物、コケ類等植物の3分科会によって行われた。その業務の実質は、既存の福島県植物研究会を中心として新たにつくられた福島県植物調査会によるものである。

 1)調査組織

今回の調査を行った調査会員とその分担計画は次のとおりである。県土は、東部を阿武隈山地、中央を奥羽山地が南北に走り、浜通り、中通り、会津の3方部に分れている。本調査は、原則として各調査会員が居住する方部をそれぞれ分担して行った。ただし、コケ植物と水生植物についてはより専門的な技術が必要であったため、少数の会員が全県一区で担当した。しかし、原則的な担当のほかに、実際にはさらに多くの分類群あるいは地域に及んだ会員も多かった。

 2)文献調査と調査対象種の選択

調査対象種の選択に際しては、環境庁のレッドリスト掲載種のうち本県に生育しているのが明らかな種と、それにふくしまレッドデータブック作成検討委員会が独自に選定した種を加えることとした。

これに基づき、植物関係3分科会は、既刊の福島県植物誌(福島県植物誌編さん委員会、1987)を土台とし、それ以後の資料も加えて検討し、苔類46種、蘚類81種、シダ類74種、裸子植物14種、被子植物離弁花類243種、同合弁花類164種、同単子葉類187種を選定し、調査対象種リストを作成した。帰化種や栽培種については今回は対象外とし、亜種や雑種についても原則として取り扱わないこととした。

また、独自に加えられた種は、現在に至るまでに生育状況がいちじるしく悪化したとみられるもの、人為によって大きな影響を受け易いとみられるもの、生育基盤がとくにぜい弱で絶滅し易いとみられるもの、それに、分布限界にあるもの、量的に特に少ないもの、学術的に貴重なものなどであった。

 3)現地調査とデータ整理

調査期間は3年間で、そのうち、平成10年が予備調査、平成11年が本調査、そして12年が補遺調査となった。現地調査にあたっては、調査地への立ち入りと標本採集が必要であるが、そのための関係方面への許可申請等の手続きは、県が一括して行った。

調査結果は、予め定めた調査票のかたちで調査会に報告され、その後、GIS処理ソフトによりリストと分布図に記録・集計した。

調査会は年に数回の会合を重ね、中間検討を行い、続く調査に反映させるとともに、改めて確認すべき標本について検討を行った。調査票による報告はおよそ2600件で、そのうち約7割は証拠標本が付帯されているものであった。これらの標本は、適正な保存と散逸を防ぐため、福島大学の協力により、当面、教育学部の標本室に保管されることとなっている。


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