レッドデータブックふくしまT 植物・昆虫類・鳥類 -023/451page
絶滅 オシダ科
ヌカイタチシダモドキ Drypteris indusiata (L.) Makino et Yamam. ex Yamam. 【選定根拠】@調査や記録で絶滅を確認
【形態】やや斜上して根茎から葉を出す。葉身は2回羽状複生。羽片は無柄で対生する。葉柄や葉軸には黒褐色の鱗片をまばらにつける。羽軸裏面には袋状鱗片がある。ソーラスは中間性、包膜は初め赤みを帯びる。
【分布】伊豆半島から沖縄まで分布する。日本以外では台湾に記録がある。
【県内の分布、生育状況】いわき市平旧城跡から採集された標本が牧野標本館に保管されている。しかし、採集場所は現在住宅地となっており絶滅している。
【主要文献】
伊藤洋.1977.日本シダの会会報.29(2):245.
絶滅 イワテンダ科
ノコギリシダ Diplazium wichurae (L.) (Mett.) Diels 【選定根拠】@調査や記録で絶滅を確認
【形態】根茎は長い。葉柄は細く堅い、まばらに暗褐色で披針形の鱗片をつける。葉は1回羽状複葉。羽片には短い柄があり、ノコギリ状の鋸歯がある。上縁基部に大きな耳がある。葉身先端は急に細くなり尾状となる。ソーラスは支脈の上に斜めにつく。
【分布】福島県南部(絶滅)から沖縄まで分布する。日本以外では朝鮮、中国、台湾に産する。
【県内の分布、生育状況】いわき市山玉町から記録されたが、生育地は河川改修工事のためなくなり、福島県の生育地は絶滅した。
【主要文献】
倉田悟・中池敏之.1983.日本のシダ植物図鑑東京大学出版会.東京.3:226.