レッドデータブックふくしまT 植物・昆虫類・鳥類 -034/451page

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絶滅危惧T類 ヒゲゴケ科

レイシゴケ
Myurella sibirica (Mu¨ll. Hal.) Reimers
全国カテゴリー;絶滅危惧T類

【選定根拠】A全ての生育地で生育条件が悪化
【形態】繊細な種で植物体は灰緑色を呈し、茎を含めて7o前後。茎は不規則に分枝して塊をつくる。葉は円
形ないし広卵形で深く椀状に凹み先端は急に長くとがる。葉縁には基部まで鋭い刺があり、中肋は短いか欠く。葉
身細胞の背面中央に1個の大きな刺状のパピラがある。日本ではさくは見つかっていない。
【分布】北海道、本州、四国、九州のほかシベリア、中国、カシミール、コーカサス、ヨーロッパ、北米に分
布する。
【県内の分布、生育状況】霊山町、南郷村の石灰岩地からの記録があるが、生育地が石灰岩の割れ目や凹地なので
見つけにくい。
【生育に影響を与えている要因】石灰石の採掘、森林伐採、生育地の乾燥化
 

 

絶滅危惧T類 ヤナギゴケ科

ササオカゴケ(アオモリカギハイゴケ)
Sasaokaea aomoriensis (Paris) Kanda
全国カテゴリー;絶滅危惧T類

【選定根拠】A全ての生育地で生育条件が悪化
【形態】植物体は匍匐し、長さ10p前後になり、不規則に分枝する。葉は卵形ないし卵状披針形で基部は広く
なり、葉先は次第に狭くなり短く、時に鈍頭の葉先となる。葉縁は上部に歯があり、中肋は葉身の3/4に達する。
葉細胞はくねった線形であるが、形状には変化がある。翼細胞はほとんど分化しない。胞子体は知られていない。
【分布】本州、四国、九州のほか台湾に分布する。
【県内の分布、生育状況】沼地や水田又は灌漑用池側の湿地に生育する。県内では猪苗代湖畔のヨシ群落内に生育
していたが、最近は個体数が極度に減少した。時々、水中にも生じる。
【生育に影響を与えている要因】湿地開発、宅地造成、池沼開発、観光開発
【主要文献】
Kanda, H., 1976. A Revision of the Family Amblystegiaceae of Japan U. J. Sc. Hiroshima Univ. Ser. B. Div.2, 16:74-77.


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