レッドデータブックふくしまT 植物・昆虫類・鳥類 -052/451page
絶滅危惧T類 ケシ科
ツルケマン Corydalis ochotensis Turcz. var. ochotensis 全国カテゴリー;絶滅危惧TB類【選定根拠】@全ての個体群で個体数が減少
【形態】軟弱な越年草。茎は長く伸びて分技し、高さ1m以上。葉は2〜3回3出複生し、長さ1〜1.5p、無毛で粉白色をおびる。花期は7〜9月。枝先に総状花序をつくり、花は淡黄色、長さ15〜20o。苞は卵形〜広卵形。花柄は4〜7o。さく果は長倒卵形。種子は数個あって2列に並び黒色平滑。
【分布】本州(関東・中部地方)、朝鮮・シベリア東部・オホーツク沿岸地方に分布する。
【県内の分布、生育状況】浜通り地方・中通り地方・会津地方に分布が点在し、山中の林縁など半日陰地にまれに生育している。
【生育に影響を与えている要因】森林伐採、道路工事、遷移進行
【特記事項】生育地周辺の環境を保全することが望ましい。
絶滅危惧T類 ケシ科
コマクサ Dicentra peregrina (Rudolph) Makino 全国カテゴリー;絶滅危惧TB類【選定根拠】@全ての個体群で個体数が減少
【形態】小型の多年草。葉は柄があり、3出状に多数に細かく分裂し、長さ幅とも3〜5p。終裂片は線状長楕円形、鈍頭で、長さ2〜6o、幅約1o、粉白を帯び、草質で全縁。花茎は高さ5〜10p、7〜8月上端に短い総状花序をつけ、2〜7花を開く。花は平たく淡紅色、花冠は左右相称で4弁があるが、外側の2個は上半部が反り返り基部はふくらむ。がく片は広卵形で果時まで残る。さく果は狭長楕円形。
【分布】北海道・本州(東北〜中部地方)、千島・樺太・カムチャッカ・シベリア東部に分布する。
【県内の分布、生育状況】会津地方南部のごく限られた地域に分布し、高地の砂れき地に生育している。
【生育に影響を与えている要因】産地局限、砂れき地の崩壊、園芸採取
【特記事項】生育地の環境を保全するとともに、鑑賞のための採取・販売・栽培をしないことが望ましい。