レッドデータブックふくしまT 植物・昆虫類・鳥類 -060/451page

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絶滅危惧T類 フウロソウ科

アサマフウロ
Geranium soboliferum Komar.
全国カテゴリー;絶滅危惧TB類

【選定根拠】@全ての個体群で個体数が減少
【形態】高さ60〜80pの多年草。茎に下向きの圧毛がある。茎葉は対生する。葉身は幅3〜10pで掌状に5深裂し、裂片はさらに2〜3回3裂し、葉の表面と縁および裏面脈状に圧着する細毛がある。花は濃紅紫色で径3〜4p、まばらな集散状に集まる。さく果は花柱分枝を含め長さ約3p、果体の基部および背面に開出する長毛、全体に圧着する細毛がある。県内の高山にみられるハクサンフウロは裏面脈上に開出するあらい毛がある。
【分布】中国(東北部)、朝鮮、日本に分布する。日本では東北(福島)、関東、中部の高原の湿った草地に生える。
【県内の分布、生育状況】これまでに中通りの泉崎村、表郷村、白河市から報告があるのみである。現存する生育地でも個体の減少が著しい。
【生育に影響を与えている要因】産地局限、遷移進行、草地開発、湿地開発
【特記事項】生育地の開発は避け、湿った草地を良好な環境で残すことが望ましい。
アサマフウロ

 

絶滅危惧T類 アマ科

マツバニンジン
Linum stelleroides Planch.

【選定根拠】県内での生育地が少ない。今回の調査で再確認ができなかった。全国的にも減少が著しく、分布する他県でもしばしば絶滅が危惧されている。
【形態】高さ40〜60pの無毛の一年草。茎は直立し、上部で枝分かれをする。葉は互生し、無柄、狭長楕円形で長さ1〜3p、幅2〜4o、3脈がある。花は集散花序につき、淡紫色で径約1p。花弁は5枚で広倒卵形、長さ5〜6o。がく片は楕円形で急鋭頭、長さ3.5〜4o。さく果は球形で径3〜4o。
【分布】東アジアに分布する。日本では北海道から九州の日当たりのよい草地に生える。
【県内の分布、生育状況】これまで中通りの大滝根山、郡山市、西郷村、須賀川市から報告があるが、今回の調査で再確認ができなかった。
【生育に影響を与えている要因】草地開発、遷移進行
【特記事項】再発見された場合、生育地の草地を良好に維持することが望ましい。


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