レッドデータブックふくしまT 植物・昆虫類・鳥類 -062/451page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

絶滅危惧T類 ヒメハギ科

ヒナノキンチャク
Polygala tatarinowii Regel
全国カテゴリー;絶滅危惧TB類

【選定根拠】@全ての個体群で個体数が減少
【形態】一年草。茎は高さ7〜15p。葉は卵円形または楕円形で長さ1〜3p、1〜2対の側脈があり、縁は全縁で細毛があり、基部は次第に細くなって長さ2〜8oの柄に流れる。花は長さ8pに達する総状花序に多数つき、淡紫色で長さ約2o。さく果は扁円形で径約3o、翼がない。
【分布】東アジアおよび東南アジア。日本では東北(福島)、関東、中部、中国、四国、九州に点々と分布し、原野や山麓に生える。福島県が日本の北限である。
【県内の分布、生育状況】これまでに浜通り南部のいわき市、中通りの滝根町、郡山市、白河市、西郷村で採集された記録がある。今回の調査では再確認ができなかった。
【生育に影響を与えている要因】不明
【特記事項】生育地が再発見された場合、個体群の生育環境を良好に維持することが望ましい。
ヒナノキンチャク
 

 

絶滅危惧T類 カエデ科

クロビイタヤ
Acer miyabei Maxim. var. miyabei
全国カテゴリー;絶滅危惧TB類

【選定根拠】全国的にも生育地や個体数が少ない。県内でも産地がごく限られている。
【形態】落葉高木。葉柄は長さ4〜20p。葉身はほぼ五角形、長さ5〜12pで3〜5中裂し、基部は心形、裂片はさらに羽状に1〜2浅裂し、裂片の先は円形ないし鈍形、細鋸歯はなく、両面に短立毛、縁に短毛を密生する。花は雄花と両性花があり、長さ6〜8pの複総状花序に10個内外がつく。分果は長さ約3pで密毛があり、果翼は水平に開く。県内に多いイタヤカエデ類は葉の表面に毛がなく、葉の裂片はふつう全縁で鋭頭である。変種のシバタカエデは分果に毛がないことで区別される。
【分布】日本固有で北海道、東北(岩手、秋田、福島)、関東(群馬)、中部(長野)の温帯山地の湿った林に生える。
【県内の分布、生育状況】会津の尾瀬および舘岩村の数カ所で報告があるのみである(馬場1990)。
【生育に影響を与えている要因】産地局限
【特記事項】現存する個体群の生育環境を良好に維持することが望ましい。
【主要文献】
馬場篤.1990.福島県新産植物と希産植物の新産地(5).フロラ福島8:4.
クロビイタヤ


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は福島県生活環境部環境政策室自然保護グループに帰属します。
福島県生活環境部環境政策室自然保護グループの許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。