レッドデータブックふくしまT 植物・昆虫類・鳥類 -063/451page

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絶滅危惧T類 カエデ科

シバタカエデ
Acer miyabei Maxim. var. shibatae (Nakai) H. Hara
全国カテゴリー;絶滅危惧TB類

【選定根拠】@全ての個体群で個体数が減少
【形態】落葉高木。葉柄は長さ4〜20p。葉身はほぼ五角形、長さ5〜12pで3〜5中裂し、基部は心形、裂片はさらに羽状に1〜2浅裂し、裂片の先は円形ないし鈍形、細鋸歯はなく、両面に短立毛、縁に短毛を密生する。花は雄花と両性花があり、長さ6〜8pの複総状花序に10個内外がつく。分果は長さ約3pで無毛、果翼は水平に開く。県内に多いイタヤカエデ類は葉の表面に毛がなく、葉の裂片はふつう全縁で鋭頭である。母変種のクロビイタヤは分果に密毛がある。
【分布】日本固有で東北(福島)、関東(栃木、群馬)、中部(長野)に生える。
【県内の分布、生育状況】会津の尾瀬および舘岩村の数カ所で報告があるのみである(馬場1990)。
【生育に影響を与えている要因】産地局限
【特記事項】現存する個体群の生育環境を良好に維持することが望ましい。クロビイタヤとは毛の有無以外に区別点がなく、しばしば同所に生えることから、変種での区別が適当か再検討する必要があると思われる。
【主要文献】
馬場篤.1990.福島県新産植物と希産植物の新産地(5).フロラ福島8:4.
シバタカエデ
 

 

絶滅危惧T類 ニシキギ科

アンドンマユミ
Euonymus oligospermus Ohwi
全国カテゴリー;絶滅危惧TA類

【選定根拠】@全ての個体群で個体数が減少
【形態】枝には黒色楕円形のこぶ状突起が密生する。葉身は薄く、長楕円形、長さ5〜11p、幅1.5〜4.5p、基部は円形ないしくさび形、鋭先頭、縁に細鋸歯があり、表面中脈に短毛を散生、裏面脈上には葉柄とともに短軟毛が多い。葉柄は長さ3〜8o。花序は下方の1〜2対の葉腋に生じる。花は4数性、がく裂片は半円形、径約2o。雄しべは4本、花盤の上につき、葯は2室、花糸はごく短い。朔果は狭倒三角形、赤熟し、4翼があり、長さ約1.5p、径約1p、先は凹入する。種子は赤色の仮種皮に包まれる。
【分布】本州(福島県檜枝岐村)に自生する。
【県内の分布、生育状況】檜枝岐村に産する。
【生育に影響を与えている要因】森林伐採、森林開発
【特記事項】生育地の保護が望ましい。


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福島県生活環境部環境政策室自然保護グループの許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。