レッドデータブックふくしまT 植物・昆虫類・鳥類 -071/451page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

絶滅危惧T類 キク科

エゾノコギリソウ
Achillea ptarmica L. subsp. Macrocephala (Ruprecht) Heimerl

【選定根拠】A全ての生育地で生育条件が悪化
【形態】北地の草原に生える多年草。茎は高さ10〜85p、葉は長楕円形から披針状線形で、長さ3〜7p、幅5〜11o、細かい鋸歯があり、基部はなかば茎を抱く。花は7〜8月に咲き、頭花は散房状につく。総苞は半球形、長さ5o、密に絹毛がある。片は2列に並び、長楕円形で外片は短い。舌花状は2列に並び12〜19個ある。そう果の長 さは2o。
【分布】本州中部以北、北海道、千島、樺太、カムチャッカ、シベリヤ東部に分布する。
【県内の分布、生育状況】いわき市の砂浜に分布する。
【生育に影響を与えている要因】産地局限、遷移進行
【特記事項】生育地である海岸を良好な環境で保全することが望ましい。
【主要文献】
佐竹義輔・大井次三郎・北村四郎・亘理俊次・冨成忠夫.1981.日本の野生植物草本V 合弁花類.平凡社.
 

 

絶滅危惧T類 オモダカ科

トウゴクヘラオモダカ
Alisma rariflorum Samuelsson

【選定根拠】@全ての個体群で個体数が減少A全ての生育地で生育条件が悪化
【形態】水生または湿地生の植物。草高30〜70p。長い柄のある楕円形の葉を数枚根生する。7〜9月、輪生総状花序を直立し、径1〜1.5pの白色花を開く。サジオモダカと誤認されやすいが、葉はサジオモダカより小さい。一方、花弁はサジオモダカよりも大きく、粗大欠刻があることで区別される。多年草。
【分布】日本特産で、関東地方から東北地方南部を主分布域とする。
【県内の分布、生育状況】ため池の縁や休耕田に生育する。長沼町、矢吹町、中島村、表郷村、棚倉町、白河市、などに生育していたが、今回の調査では表郷村で確認されたのみである。
【生育に影響を与えている要因】水質汚濁、土地造成、遷移進行、池沼開発、湿地開発
【特記事項】汚水の流入を防ぐとともに、池沼・湿地の開発を抑制する。湿原や休耕田では、乾燥化を防ぐとともに高茎草本を除去して、植生遷移の進行を抑えることが望ましい。
【主要文献】
薄葉満.1985.福島県の興味ある水生植物.フロラ福島4:27-32.
トウゴクヘラオモダカ


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は福島県生活環境部環境政策室自然保護グループに帰属します。
福島県生活環境部環境政策室自然保護グループの許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。