レッドデータブックふくしまT 植物・昆虫類・鳥類 -316/451page

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未評価 ヒルムシロ科

ササエビモ Potamogeton nipponicus Makino
全国カテゴリー;絶滅危惧TB類

【選定根拠】確認されず現状不明である。
【形態】沈水性の水生植物。草長1〜2m。最上部の葉は偽対生し、狭長楕円形で長さ3〜5p、ごく短い柄がある。下部の葉は互生し、無柄でやや茎を抱く。7〜9月、水面に長さ1〜2.5pの穂状花序を抽出するが、結実することがない。エゾノヒルムシロの浮葉を欠く個体に非常によく似ているが、浮葉を形成しないこと、分枝が少ないこと、下部の葉はやや茎を抱くこと、結実しないことなどの点で異なる。多年草。
【分布】北海道、本州(中部以北)にまれに分布する。
【県内の分布、生育状況】原・水島(1954)、星(1981)に「尾瀬沼」の記録があるが、今回の調査で確認されたのはエゾノヒルムシロのみであった。尾瀬沼産のササエビモの標本は所在が不明である。絶滅したものか、エゾノヒルムシロの沈水葉のみの個体に対する同定上の見解の相違によるものか現在のところ判別しがたく現状不明である。
【主要文献】原寛・水島正美.1954.尾瀬地方の高等植物フロラ. 尾瀬ヶ原総合学術調査団研究報告.pp401-478.日本学術振興会. 星一彰.1981.尾瀬沼の水生植物.水草研究会会報.4:3
 

 

未評価 イバラモ科

トリゲモ Najas minor All.
全国カテゴリー;絶滅危惧TB類

【選定根拠】確認されず現状不明である。
【形態】沈水性の水生植物。草長20〜30p。多分枝し全体がもろく折れやすい。葉は線形、長さ1〜2p、著しく反り返り、縁に刺がある。7〜9月、葉腋に1個の雄しべからなる雄花と1個の雌しべからなる雌花をつける。種子表面の細胞は横長である。オオトリゲモより葉が短く葯は1室。一年草。
【分布】本州、四国、九州。世界の温帯〜熱帯に広く分布する。
【県内の分布、生育状況】福島県植物誌(1987)に広野町、いわき市の記録があるが、その後確認されず現状不明である。
【主要文献】
福島県植物誌編さん委員会.1987.福島県植物誌.481pp.福島県植物誌編さん委員会.いわき.


未評価 ホシクサ科

クロイヌノヒゲモドキ Eriocaulon atroites Satake
全国カテゴリー;絶滅危惧U類

【選定根拠】以前に生育が確認されていたが、現状が不明である。
【形態】草丈25p程未満の一年草。頭花は黒藍色を帯びる。花床は有毛。雌花の黒藍色を帯びたがく片は仏炎苞状に合着し、内側に長毛が密生し、上端縁に細胞の白色短毛がある。花弁は3個で離生し内側に長毛が密生する。種子には鉤毛がある。クロイヌノヒゲに似ているが総苞片が頭花より長く、花苞やがくに白色短毛が多いことで区別されている。
【分布】本州(秋田県、山形県、福島県、栃木県、群馬県)に産する。
【県内の分布、生育状況】尾瀬に分布するが、その後確認されず現状不明である。
【特記事項】尾瀬が基準産地である。

 

未評価 ホシクサ科

ヤマトホシクサ Eriocaulon japonicum Koernicke
全国カテゴリー;絶滅危惧U類

【選定根拠】以前に生育が確認されていたが、その後、長期間にわたり現状が不明である。
【形態】花茎は多数あって、高さは20p程未満の一年草。頭花は半球形で、黒藍色を帯び多数花である。花床は無毛。雌花のがく片は仏炎苞状に合着し、内側はほとんど無毛、上端部に毛はない。花弁は3個で離生し内側はほとんど無毛。種子には鉤毛が無い。
【分布】本州(福島県、千葉県、滋賀県)に産する。
【県内の分布、生育状況】県南地方の湿地に生育するが、今回の調査では確認されず現状不明である。


未評価 ホシクサ科

ヤイヌノヒゲモドキ Eriocaulon sekimotoi Honda

【選定根拠】以前に生育が確認されていたが、その後、長期間にわたり現状が不明である。
【形態】花茎は多数あって、高さ20p程未満の一年草。頭花は倒円錐形で、総苞片披針形で頭花より長い。花苞・がく片は黒藍色を帯び多数花である。花床は有毛。雌花のがく片は仏炎苞状に合着し、内側はほとんど無毛、上端部にも毛はない。花弁は3個で離生し内側には長毛が密生。種子には鉤毛がある。
【分布】本州(山形県、福島県、栃木県)に分布する。
【県内の分布、生育状況】県南地方の湿地に生育する。今回の調査では確認されず現状不明である。



未評価 イネ科

ミズタカモジ Agropyron humidorum Ohwi et Sakam.
全国カテゴリー;絶滅危惧U類

【選定根拠】確認されず現状不明である。
【形態】標本にするとカモジグサと区別し難くなる。生育地では湿地に生えて茎は倒伏し、下方の節から新しい枝を出して次年に株になって生育する。花穂は点頭せず、花軸が太く、小穂は花軸に圧着する。護穎は成熟すると汚紫褐色を帯びる。花穂が成熟すると、最上の節から一番上の葉をつけたまま脱落する。カモジグサやアオカモジグサとも雑種をつくる。
【分布】本州、四国、九州。
【県内の分布、生育状況】確認されず現状不明である。


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福島県生活環境部環境政策室自然保護グループの許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。