レッドデータブックふくしまT 植物・昆虫類・鳥類 -329/451page

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絶滅危惧T類 トンボ目 イトトンボ科

ヒヌマイトトンボ
Mortonagrion hirosei Asahina
全国カテゴリー;絶滅危惧T類

【選定根拠】@全ての個体群で個体数が減少A全ての生息地で生息条件が悪化
【形態】腹長22〜25o、後翅長13〜16o。オスは黒地に緑色の眼後紋が4個あり、他のイトトンボ類とは容易に区別できる。メスの体色は橙色で、頭頂にはほぼ五角形をした黒色斑がある。
【分布】宮城県から大阪府にかけての太平洋沿岸と対馬、福井、京都、兵庫などの日本海沿岸、山口県の瀬戸内海沿岸に分布している。
【県内の分布、生息状況】新地町埒浜、相馬市松川浦大洲、原町市小沢の3箇所で生息が確認されているが、相馬市では埋め立てにより生息地が消滅し、新地町でも河川の護岸工事によるヨシ原の一部消失や淡水化による他生物の進入等により個体数は激減している。原町市では生息域のヨシ原が狭く個体数も多くない。
【生息に影響を与えている要因】河川改修河川開発河川の淡水化農薬汚染
【特記事項】本種は、河川の河口付近のヨシ原という特殊な環境に生息し、このような場所の保護が望まれる。
【主要文献】
三田村敏正・横井直人(1986)ヒヌマイトトンボ福島県に産す.TOMBO,29(3/4):110-111.

ヒヌマイトトンボ


絶滅危惧T類 トンボ目 モノサシトンボ科

グンバイトンボ
Platycnemis folicacea sasakii Asahina
全国カテゴリー;絶滅危惧U類

【選定根拠】@全ての個体群で個体数が減少A全ての生息地で生息条件が悪化
【形態】腹長30〜33o、後翅長19〜23o。日本産モノサシトンボ科中最小種。オスの中・後肢の脛節は扁平化し、白い軍配状となるのが特徴。
【分布】宮城県以南の本州と四国、九州に分布するが、関東地方の産地は絶滅した場所がほとんどである。
【県内の分布、生息状況】大熊町の熊川河口にのみ生息する。関東地方以北では他に宮城県内に1箇所産地があるだけである。さらに、生息地での発生数は河川の増水などの影響も受けやすく極めて不安定である。
【生息に影響を与えている要因】河川の増水水質汚染
【特記事項】東北地方では数少ない貴重な産地であるため、生息地の環境保全が望まれる。
【主要文献】
染谷保(1988)福島県大熊町のグンバイトンボ.るりぼし,(12):18-19.

グンバイトンボ


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福島県生活環境部環境政策室自然保護グループの許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。