レッドデータブックふくしまT 植物・昆虫類・鳥類 -333/451page
絶滅危惧U類 トンボ目 イトトンボ科
カラカネイトトンボ Nehalennia specioa (Charpentier) 全国カテゴリー;準絶滅危惧【選定根拠】@大部分の個体群で個体数が減少
【形態】腹長19〜24o、後翅長11〜16o。寒冷地に生息するイトトンボの中では最小種。雄雌ともに前胸前面と腹部の背面が金属光沢のある唐金色をしている。雄の腹部先端は水色。
【分布】本州では群馬県以北の寒冷地にある高層湿原に生息するが、東北地方北部は産地が点在する。北海道には生息地が多い。
【県内の分布、生息状況】尾瀬と会津若松市赤井谷地の湿地にのみ生息する。
【生息に影響を与えている要因】湿地乾燥遷移進行
【特記事項】生息環境の保全が望ましい。
【主要文献】
朝比奈正二郎(1954)尾瀬ヶ原の蜻蛉類.尾瀬ヶ原総合学術調査報告,758-768.
宮崎俊行(1987)福島県におけるカラカネイトトンボの新産地.月刊むし,(202):13-14.
絶滅危惧U類 トンボ目 アオイトトンボ科
コバネアオイトトンボ Lestes japonica Selys
全国カテゴリー;絶滅危惧U類【選定根拠】@大部分の個体群で個体数が減少
【形態】腹長28〜33o、後翅長18〜22o。あざやかな金緑色をした中型のイトトンボ。日本産アオイトトンボ属中最も小型である。
【分布】本州、四国、九州に分布するが、産地は局地的である。
【県内の分布、生息状況】会津若松市、磐梯町、郡山市、相馬市での記録がある。現在の確実な生息地は会津若松市の赤井谷地のみである。
【生息に影響を与えている要因】水質汚染湿地開発池沼開発
【主要文献】
三田村敏正(1986)福島県初記録のトンボ3種,ふくしまの虫,(5):7-8.
横井直人・三田村敏正(1986)法正尻および周辺地域のトンボ相(第2報),ふくしまの虫,(5):19-23.
横井直人・三田村敏正(1987)会津若松市赤井谷地のトンボ相.ふくしまの虫,(6):26-28.
平沼恒二(1960)福島県の蜻蛉相(1)―須賀川市付近の蜻蛉―,Odonata.,(11):1-3.