レッドデータブックふくしまT 植物・昆虫類・鳥類 -335/451page

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絶滅危惧U類 コウチュウ目 オサムシ科

マークオサムシ
Apotomopterus maacki aquatilis (Bates)
全国カテゴリー;絶滅危惧U類

【選定根拠】A大部分の生息地で生息条件が悪化
【形態】体長25〜32o。体は全体黒色をしておりやや光沢があるオサムシ。他種とは、上翅条溝などの状況から容易に区別できる。
【分布】日本では本州だけに分布しており、はじめに長野県から記載されたが、現在は東北6県と新潟県、栃木県で分布が確認されている。なお、ユーラシア大陸東北部に基亜種が分布している。
【県内の分布、生息状況】今のところ分布が確認されているのは、中通り(白河市、西郷村、三春町、大越町)と会津(会津若松市)のみである。いずれも沼や水田周辺の湿地から見つかっている。
【生息に影響を与えている要因】湿地開発
【特記事項】過去に長野県諏訪湖での記録があるが、白河市周辺は南限に近い産地として重要である。
【主要文献】
阿部光典(1970)東北地方におけるオサムシ分布調査の経過.INSECT MAGAGINE,(76):127-135.
平山洋人(1985)マークオサムシ後翅発達個体の記録.月刊むし,(177):41-42.
黒沢良彦(1988)会津若松市赤井谷地のマークオサムシ.ふくしまの虫,(7):41.
水野谷昭三(1998)県南地方のオサムシ4種について.ふくしまの虫,(16):59-60.
水野谷昭三(1999)県南地方におけるマークオサムシの現状.ふくしまの虫,(18):139-140.
久保隆・斎藤修司(2000)阿武隈山地で40年ぶりにマークオサムシを記録.月刊むし,(358):2.
鈴木俊夫(2002)関東地方におけるマークオサムシの記録.月刊むし,(372):44.

マークオサムシ


絶滅危惧U類 コウチュウ目 オサムシ科

アブクマナガチビゴミムシ

Trechiama abcuma S.Ueno

【選定根拠】A大部分の生息地で生息条件が悪化
【形態】体長は5o前後。体色は暗赤褐色で半透明。このTrechiama 属は、近似種が非常に多く知られており、近似種間の判別は困難である。
【分布】鍾乳洞に生息するナガチビゴミムシで、今のところあぶくま洞の鬼穴ドリーネのみから知られている。
【生息に影響を与えている要因】観光開発
【特記事項】本種の生息地は、鍾乳洞という特殊な環境であり、本来の生息数が非常に少ないことから、生息確認は困難を極める。したがって生息地の保護対策を早急に行うことが望ましい。
【主要文献】
上野俊一(1992)阿武隈山地における有眼ナガチビゴミムシの発見.ELYTRA,20(2):145-150.

アブクマナガチビゴミムシ


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