レッドデータブックふくしまT 植物・昆虫類・鳥類 -356/451page
希少 コウチュウ目 オサムシ科
アオカタビロオサムシ
Calosoma inquisitor cyanescens Motschulsky 【選定根拠】a どの生息地においても低密度で希少
【形態】体長18〜25o。体は通常、顕著な緑・銅色を帯び、特に腹面で著しい。
【分布】北海道と中部以北の本州に分布している。
【県内の分布、生息状況】会津と浜通りの山地から見つかっている。主に樹葉上で生活しており、ガの幼虫等を捕食している。
【主要文献】
小倉直樹(1981)阿武隈山地でアオカタビロオサムシを採集.月刊むし,(122):33.
希少 コウチュウ目 オサムシ科
チョウカイヒメクロオサムシ Leptocarabus opaculus shirahatai (Nakane)
【選定根拠】a どの生息地においても低密度で希少b 生息地が局限
【形態】体長15〜20o。体色は黒色で背面は光沢が鈍く、前胸背板が鈍い緑色または紫色を帯びることがある。北海道産とは亜種が異なっている。
【分布】北海道と本州(東北地方と新潟県)に分布している。北海道では平地にもいるが、東北地方では山地の高所に生息している。
【県内の分布、生息状況】吾妻山系と飯豊山系から見つかっている。吾妻山系が分布の南限となっており、石下等から見いだされる。
【主要文献】
田添京二(1977)福島県産甲虫覚書(その九).福島生物,(20):1-5.
希少 コウチュウ目 オサムシ科
ヤミゾメクラチビゴミムシ Kurasawatrechus yamizonis S.Ueno
【選定根拠】a どの生息地においても低密度で希少c 孤立した分布特性を有する
【形態】体長3o内外。体色は透明な暗赤褐色を呈している。このKurasawatrechus 属は近似種が非常に多く知られており、県内でも本種の他に数種の分布が確認されている。
【分布】茨城県と栃木県の境にある八溝山周辺のみ見つかっている。
【県内の分布、生息状況】八溝山の棚倉町側からのみ見つかっており、沢の露頭の湿った土中より見いだされる。
【主要文献】
上野俊一(1988)The Kurasawatrechus of the Yamizo Range,Central Japan.ELYTRA, 16(2):107-116.
希少 コウチュウ目 オサムシ科
ゼンバメクラチビゴミムシ Kurasawatrechus zenbai S.Ueno 【選定根拠】a どの生息地においても低密度で希少c 孤立した分布特性を有する
【形態】体長3o内外。体色は透明な暗赤褐色を呈している。外部形態はヤミゾメクラチビゴミムシとほとんど変わらないが、雄交尾器の形状などで区別される。
【分布】今のところ、福島県古殿町の基準産地からしか見つかっていない。本種も前種と同様、沢の露頭の湿った土中より見いだされる。
【主要文献】
上野俊一(1990)Occurrence of a New Kurasawatrechus at the Central Part of the Abukuma Hills, East Japan. ELYTRA,18(2):175-178.