レッドデータブックふくしまT 植物・昆虫類・鳥類 -368/451page

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未評価 トンボ目 エゾトンボ科

キイロヤマトンボ Macromia daimoji Okumura
全国カテゴリー;絶滅危惧U類

【選定根拠】確実な採集記録は白河市の1例のみで、本県に生息しているかどうか不明である。全国的にも少ない種で生息が確認されれば、絶滅危惧種への移行も考えられる。
【形態】腹長54〜64o、後翅長44〜52o。コヤマトンボに似た斑紋を持つ大型のトンボ。
【分布】関東以南の本州と四国、九州に生息するが、産地は局地的である。
【県内の分布、生息状況】白河市で唯一の記録がある。現在、採集地の近郊に生息に適する河川は見あたらない。
【主要文献】
大河内知義(1979)キイロヤマトンボの北限記録.昆虫と自然,14(14):10.


未評価 トンボ目 エゾトンボ科

ホソミモリトンボ Somatochlora arctica (Zetterstedt)

【選定根拠】かつて尾瀬沼周辺での記録がわずかにあるものの、近年は調査されていない。生息が確認されれば、絶滅危惧種への移行も検討すべきである。
【形態】腹長34〜38o、後翅長34〜38o。日本産エゾトンボの中ではもっとも細身である。体色は全身が鈍い金属光沢のある暗緑色で、黄色斑がきわめて少ない。
【分布】北海道と本州の山岳地帯に生息する。特に本州では数箇所でしか確認されていない。
【県内の分布、生息状況】1960年代に尾瀬沼周辺での記録があるのみ。
【主要文献】
安藤尚(1956)ホソミモリトンボを尾瀬で採集.昆虫,24(1):18.


未評価 トンボ目 トンボ科

ネキトンボ Sympetrum speciosum speciosum Oguma

【選定根拠】県内で檜枝岐村、裏磐梯、三春町の3箇所での記録があるが、本種は移動性が強いため、本県に定着しているか疑問である。
【形態】腹長24〜28o、後翅長31〜37o。胸側に1本のきわめて太い黒条があり、はねの基部が広くあざやかな橙色をした美しい中型のアカトンボである。
【分布】福島県、新潟県以南の本州と四国、九州に分布するが、産地が局地的である。
【県内の分布、生息状況】檜枝岐村、裏磐梯、三春町の3箇所での記録があるのみ。全て単発的な記録で、確実に発生しているか疑わしい。ただ、尾瀬地区を含む檜枝岐村では確認例が複数ある。
【主要文献】
三田村敏正(1990)福島県のトンボ相.昆虫と自然,25(9):23-26.郡司正文(1993)三春町におけるネキトンボの採集記録.ふくしまの虫,(11):41.


未評価 カメムシ目 コバンムシ科

コバンムシ Ilyocoris exclamationis Scott
全国カテゴリー;準絶滅危惧

【選定根拠】磐梯町で確認されたが、定着しているかどうか不明である。
【形態】体長11〜12.5o。体は扁平な小判型で光沢が強い。頭部、前胸背、小楯板および半翅鞘前縁基半は鮮黄緑色。半翅鞘の残りの部分はやや緑色を帯びた淡黄褐色で不明瞭な暗色斑が散在する。前腿節は太く、脛節と節とで鈎状となり爪を欠く。中・後脚は遊泳脚となり脛節と節に長毛列と太い刺毛がある。
【分布】本州、九州に分布する。
【主要文献】
三田村敏正(2000)磐梯町におけるコバンムシの記録.ふくしまの虫,(19):54.


未評価 コウチュウ目 オサムシ科

ヒトツメアオゴミムシ Chlaenius deliciolus Bates

【選定根拠】西日本が分布の中心で、福島県は分布の北限であるが、過去にいわき市の平地アカマツ林での1例の記録しかなく、生息状況が不明なため。
【形態】体長22〜32o。体色は光沢のある黒褐色を呈しており、青銅ないし紫銅色の光沢を帯びることがある。
【分布】本州、四国、九州、対馬に分布している。
【県内の分布、生息状況】田添(1967)によるいわき市の記録が唯一のものである。いわき市では平地でアカマツの混じった雑木林の林床で見いだされた。
【主要文献】
田添京二(1967)福島県産甲虫覚書その五.福島生物,(10):1-3.


未評価 コウチュウ目 コガシラミズムシ科

マダラコガシラミズムシ Haliplus sharpi Wehncke
全国カテゴリー;準絶滅危惧

【選定根拠】県内の記録は大桃(1988)による白河市と表郷村の記録、いわき市での記録の1例(3例?)の記録しかないが、生息可能な環境がそれほど少なくなっていない。精査すれば、県内各地で分布が確認されると思われる。
【形態】体長3.3〜3.8o。体型は長楕円形をしており、体色は光沢のある黄褐色を呈し、上翅に明瞭な黒紋がある。上翅基部に常に横紋があることなどで他種と判別できる。
【分布】本州、四国、九州に分布している。
【県内の分布、生息状況】大桃(1988)による白河市と表郷村の記録があるが、いわき市でも見いだされている。精査すれば、県内各地で分布が確認されると思われる。
【主要文献】
大桃定洋(1988)県南地方の甲虫分布資料(その2.水生食肉亜目).ふくしまの虫,(7):13-15.


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