レッドデータブックふくしまT 植物・昆虫類・鳥類 -379/451page
絶滅危惧T類 サギ科
オオヨシゴイ Ixobrychus eurhythmus (Swinhoe) 全国カテゴリー;絶滅危惧TB類【選定根拠】@全ての個体群で個体数が減少
【形態】ヨシゴイより少し大きい。雄は頭上が黒く、背は栗色、雨覆は黄灰色で風切は灰黒色、下面は白っぽくて喉から胸の中央に1本黒線がある。雌は背と雨覆に白点が散在し、下面は白くて縦斑がある。ヨシゴイに似て「オー、オー」と鳴く。草の中で敵に向かって首を伸ばし、じっとする習性がある。
【分布】本州中部以北から北海道に渡来し、局地的に繁殖する。フィリピン、マレーシアで越冬する。
【県内の分布、生息状況】県内全域に生息していることになっているが、確認情報は中通りの水辺からだけで、1970年頃から減少し、最近では1998年5月、7月に矢吹町で3例の確認情報があるだけである。
【生息に影響を与えている要因】池沼開発草地開発農薬汚染
【特記事項】生息地の保全と越冬地での保護が望ましい。
絶滅危惧T類 サギ科
ミゾゴイ Gorsachius goisagi (Temminck) 全国カテゴリー;準絶滅危惧【選定根拠】@全ての個体群で個体数が減少
【形態】ゴイサギより小さく、嘴は短い。頭上は濃い黒褐色で、背はさらに暗色。下部は淡色で虫食い状に縦斑がある。ゴイサギの幼鳥に似るが、体に淡色の斑点はない。夜中に「ボォーボォー」と繰り返し鳴く。
【分布】夏鳥として九州から本州の低山帯の林に生息する。台湾、フィリピンでも越冬。
【県内の分布、生息状況】低山帯の広葉樹林のうす暗いところを好む習性があり、なかなか人目に付かない。局地的な生息ではないが、個体数が少なく、本県でもいわき市や郡山市などの山林で確認されているだけである。
【生息に影響を与えている要因】里山の荒廃
【特記事項】採餌場や営巣地となる里山を保全するのが望ましい。