レッドデータブックふくしまT 植物・昆虫類・鳥類 -383/451page

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絶滅危惧T類 カモメ科

コアジサシ
Vanellus albifrons sinensis Gmelin
全国カテゴリー;絶滅危惧U類

【選定根拠】昭和50年頃より、県内全ての生息地で、自然環境条件が著しく悪化し、激減した。@全ての個体群で個体数が減少A全ての生息地で生息条件が悪化
【形態】アジサシよりひとまわり小さい小型のアジサシ。雌雄同色で夏羽では額が白く頭上から後頭にかけて黒い。背と翼の上面は、淡青灰色で上尾筒、尾、体の下面は白い。嘴は黄色で先端部は黒く、足は橙黄色。尾は凹尾で切れ込みは深い。飛翔時は翼下面が一様に白く、外側初列風切は黒い。「キリッ、キリッ」と鳴く。近似種のアジサシは大きく、背や翼の上面の色が濃く、夏羽は頭上全部が黒い。
【分布】夏鳥として本州以南に渡来し、繁殖する。海岸、岸、河口、河川、埋め立て地等にコロニーをつくる。東南アジアで越冬する。
【県内の分布、生息状況】浜通りの鮫川河口、夏井川河口海岸、相馬松川浦、中通りの阿武隈川、会津阿賀川河川敷で生息が確認されていたが、営巣することはごくまれとなった。河口、河川敷、海岸でコロニーをつくるため人や車の侵入のない安全地帯が必要である。
【生息に影響を与えている要因】河川および海岸の改変による営巣適地の減少と営巣地への車の乗り入れ、釣り人等レジャーによる営巣地への侵入が生息に大きな影響を与えている。
【特記事項】営巣地の保護と砂浜の保全が望ましい。
コアジサシ
 

 

絶滅危惧T類 モズ科

チゴモズ
Lanius tigrinus Drapiez
全国カテゴリー;絶滅危惧U類

【選定根拠】@全ての個体群で個体数が減少
【形態】全長18.5cm。頭は青灰色、背から上尾筒は赤褐色で黒色の横斑があり、翼と尾は褐色で淡い横縞がある。過眼線は黒く、喉・頬・下面は白い。雌は過眼線が不鮮明で、側胸・脇に黒褐色の横斑があるものが多い。嘴はほかのモズに比べて太い。
【分布】ウスリー地方・朝鮮半島・中国北東部・日本で繁殖し、冬はマレー半島やインドネシアに渡る。
【県内の分布、生息状況】平地、低い山の林や林縁、果樹園などに夏鳥として渡来し、繁殖する。1970年代頃までは県内各地で見られたが、近年では会津地方からの観察報告が数例あるのみである。
【生息に影響を与えている要因】不明
【特記事項】越冬地の自然環境破壊の影響が大であると思われる。
チゴモズ


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福島県生活環境部環境政策室自然保護グループの許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。