レッドデータブックふくしまT 植物・昆虫類・鳥類 -388/451page

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絶滅危惧U類 クイナ科

ヒクイナ
Porzana fusca erythrothorax (Temminck et Schlegel)

【選定根拠】@大部分の個体群で個体数が減少
【形態】バンよりも10cmも小さく、ムクドリ大。名のとおり全身が赤茶色で、後頭、背、翼が暗緑褐色。脇と下腹、下尾筒は白と黒の横班、足は赤色。繁殖期に「キョッ、キョッ、キョッキョキョ・・・」とはじめ遅く、次第にテンポの早くなる声で鳴く。それを「たたく水鶏につい騙されて」と昔の人は詠んでいる。
【分布】夏鳥として全国に渡来し繁殖する。越冬例もある。インドネシア、マレーシア、インド等で越冬する。
【県内の分布、生息状況】県内全域の水田や湿地から夏鳥としての情報があったが、昭和45年頃から減少傾向が進み、最近の確認情報は郡山市で1999年5月、2000年5月と6月に、2001年9月に裏磐梯で確認されている。
【生息に影響を与えている要因】池沼開発湿地開発農薬汚染
【特記事項】生息地の保全と越冬地の保護対策
ヒクイナ
 

 

絶滅危惧U類 シギ科

オオジシギ
Gallinago hardwickii (Gray)
全国カテゴリー;準絶滅危惧

【選定根拠】@大部分の個体群で個体数が減少
【形態】シギの仲間としては、中型で繁殖期に入る頃から空中高く舞い上がり、「ズビーヤク、ズビーヤク」と繰り返し鳴き、降下の際は尾羽をふるわせて「ザザザザ」または「ガガガガ」とけたたましい音をだし、再び舞い上がり、これを繰り返す。シギの仲間ではよく鳴く方である。電柱や枯れ木などによく留まる。他の同型のシギとの姿による識別は難しい。
【分布】東北地方から北海道の高原や草地に夏鳥として渡来する。
【県内の分布、生息状況】甲子高原や裏磐梯高原などの草原や西郷村台上、猪苗代湖西方の赤井谷地、布引高原などの草地状の箇所が主な生息地であり繁殖地である。比較的明るいところを好むが、草地の周辺に灌木の広がりが必要のようである。繁殖期が終わると水田、湿地や川岸等に移動する。
【生息に影響を与えている要因】草地開発農薬汚染
【特記事項】生息地(繁殖地)の広範囲な保全が望ましい。
オオジシギ


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福島県生活環境部環境政策室自然保護グループの許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。