レッドデータブックふくしまT 植物・昆虫類・鳥類 -390/451page

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絶滅危惧U類 カワセミ科

アカショウビン
Halcyon coromanda major (Temminck et Schlegel)

【選定根拠】@大部分の個体群で個体数が減少
【形態】全身赤褐色をしたカワセミ類。嘴は赤くて大きい。上面は褐色を帯びた暗赤色。尾も翼も同じである。腰の中央に淡青色の斑紋がある。下面は栗色。足も赤。全身赤色に見え他種と見間違えることはないが、姿はなかなか見つけにくい。主に山地の落葉樹林の沢近くに生息。夕方や曇った日などに「キョロロロー」と尻下がりの特徴のある声で鳴く。
【分布】東南アジアから中国にかけて繁殖。国内では夏鳥として各地に渡来し、繁殖するが、数は少ない。
【県内の分布、生息状況】局地的な生息ではないが、個体数は少なく市街地に近いところでは声を聞くことが難しくなった。最近の確認例も少ない。観察されているのはいずれも山地のよく茂った落葉樹林で湖沼や沢の近くである。
【生息に影響を与えている要因】宅地開発森林伐採河川開発水質汚濁
【特記事項】森林(落葉樹林)の保全、河川の水質浄化
森林や河川環境の保全による生息環境の改善が望ましい。
アカショウビン
 

 

絶滅危惧U類 カワセミ科

クロツグミ
Turdus cardis Temminck

【選定根拠】@大部分の個体群で個体数が減少
【形態】日本産ツグミ類では最も小さい。成鳥雄は頭から胸と上面が灰色がかった黒色。腹から下尾筒まで白色で、脇腹に黒色の三角斑がある。嘴と目の周りは黄橙色。足は黄褐色。成鳥雌は上面が暗褐色で、腰と尾はやや灰色を帯びる。翼の下雨覆は橙黄色、下面は白く三角黒色斑があり、胸から脇腹にかけて橙色味がある。雌はマミジロに似るが眉斑はない。
【分布】冬は中国南部、インドシナ半島に渡る。北海道では平地の林で、九州以北では低山帯の広葉樹林で繁殖する。
【県内の分布、生息状況】県内一円の低山帯・亜高山帯の明るい広葉樹林に生息する。垂直分布はマミジロやアカハラより標高の低い1000m位までを分布域とする。
【生息に影響を与えている要因】森林伐採
【特記事項】生息に適する里山や低山帯の広葉樹林と越冬地の保護が望まれる。
クロツグミ


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